2025年3月8日土曜日

耐えられなくなって母に電話した日

モラハラに耐える日々

夫から日々嫌がらせをされても我慢し続けた。

結婚したからには相手の人生にも責任があると思っていた。

それに一度は添い遂げることを誓ったのに、そう簡単に放り出すことはできなかった。

これは責任感のような物なのだろうか。

その時はまだ夫に愛情が残っているから放り出せないのだと考えていたのだけれど。

もしかしたら違ったのかもしれない。

夫がショックを受けるであろうことを想像すると罪悪感に耐えられるかも自信が無かった。

だけど、毎日のように小さな諍いはあって。

諍いと言うよりも一方的に怒鳴られて傷つけられるだけなんだけど。

夫は『これは夫婦のコミュニケーションの一つだ』と言った。

私の中にはそういうコミュニケーションの取り方は存在していなかったから、いつも戸惑った。

本当は止めて欲しいのに言えなかった。

言ったら『じゃあどうやって解決するの?』と詰め寄られてしまう。

解決といっても向き合わなければならない問題が起きていたわけでもない。

ただ単に夫が色んなことをわざわざ問題にして難癖をつけてきただけだ。

それで『お前はどうするんだ』と結論を迫られるのだが、いつも夫の中で答えは既に決まっていた。

話し合ったところで、その答えに誘導されるだけ。

何があっても私の意見や気持ちが反映されることは無い。

人間我慢し続けていると段々と感覚がマヒしてくるみたい。

そのうち自分が悲しいのか辛いのかさえ分からなくなってしまった。

その状態がデフォルトになり、心は痛みに鈍感になった。


心配はかけたくないけど・・・

耐え続けたけれど、『もう限界だ』と感じる瞬間があった。

咄嗟に携帯を手に取り、家の外に出て母に電話した。

ただ、そんな時でも夫には

「買い忘れた物があるから行ってくる」

と伝えてしまう自分がとても悲しかった。

コール音が何度か鳴り、電話に出た母。

その声はいつも通りだった。

しばらくかけてなかったから、出る前は少し緊張していたのだけれど。

話し始めたら何だかほっとしてしまった。

「どうしたの?珍しいじゃない」

と言う母に対し、

「今ちょっと時間が空いたからさ。元気?」

と取り繕う私。

本当はこんなことを言いたいわけじゃないのに、普段通りの私を演じてしまった。

多分、いつものように振舞えていたと思う。

精一杯元気なふりをしたつもりだ。

だが、突然母が

「どうしたの?何かあった?」

と言った。

涙が出そうになった。

優しい言葉なんてかけてもらったのはいつぶりだっただろうか。

嬉しくて、だけど辛くて。

よく分からないぐちゃぐちゃの気持ちで母の言葉をかみしめた。

大丈夫だよ、と言いたいのに声が出なかった。

声を発したら泣き出してしまいそうで。

だからひたすら咳をして誤魔化した。

でも耐えきれなくなって、その場に座り込んだ。

嗚咽が聞こえないように電話を離し、過呼吸気味になりながらも何とか整えようとしたけど上手くいかない。

どうしよう。

このままでは母に気づかれてしまう。

焦って電話を持ち直した時、

「何でも聞くから」

と言う母の声が聞こえた。

もしかしたら、もうとっくに気づいていたのかもしれない。

だけど、私がいつも『大丈夫、何もないよ』と言うから。

きっと私から話すのを待っていたんだろうな。

結局そのまましばらく話すことができなかったのだが、深呼吸をして何とか整えた後、

「大丈夫だよ。もう少しがんばる」

と伝えた。

私の仕事をバカにする無職の夫

一生懸命働いても認められない 夫は常々私を見下していた。 仕事に関してもそう。 別に夫に認めて欲しかった訳ではない。 生活するためには働かなければならないんだし。 自分たちが生きていく分の最低限の収入を確保するのは当然だと思っていた。 だからいつも必死で気にする余裕も無かったんだ...