働いてた頃も夫はモラハラだった
当時住んでいた部屋を契約した時には夫はまだ働いていた。専門職としてそれなりに忙しくしていて、当然収入もあった。
子どもを保育園に預けて二人とも仕事に行くという生活。
送り迎えは基本的に毎日私の仕事だった。
だけど、夫はその分仕事の拘束時間が長かったので不満は無かった。
今考えると、あの頃はまだお互い協力し合いながら生活できていたように思う。
それが段々とおかしくなったのは子どもが間もなく2歳になる頃だった。
日々の生活の中で怒られることが増えて細かいことにうるさくなった。
付き合っている時も色々と厳しかったんだけど怒り方のレベルが違っていた。
もしかしたら、ずっと我慢していたのかもしれない。
本当の自分を隠して生活していたけれど、徐々に地を出し始めたのではないだろうか。
それが何故そのタイミングだったのかは今も分からない。
もう私に逃げられることは無いと思ったのかもしれないし、隠しきれなくなったのかもしれない。
ただ一つ言えるのは、モラハラをしている時の夫が本当の姿だったということだ。
なぜそう思ったのかと言うと、義両親の前で暴れた時に
「まだそんなことやってるのか」
と言ったからだ。
後でお義母さんに詳しく聞いたら、急に怒って口をきかなくなったり家具を壊すことがあったそうだ。
「相手が誰であっても自分の意見を押し通すのよ」
と何故か誇らしげに言っていた。
その口ぶりは、まるで『誰にも忖度しない正義感の強い人』という感じだった。
私はその言葉に強烈な違和感をおぼえた。
どう考えてもただ単に自分の思い通りにしたくて暴れていただけなのに。
お義母さんにとっては『正しいことをした』という感じになっていることに驚いた。
そんな人だから、無職になっても家族を大事にしようなどという姿勢もなく・・・。
ひたすら虐げられてコントロールされた。
「大家からの退去願い」のその後
子どもが小さい頃は夫が契約した部屋に住んでいた。
でも突然、大家さんから退去願いの手紙が届いた。
期限も書いてあって、悠長に探している余裕もなく・・・。
慌てて探し始めたのだが予算的にそれほど多くは出せないのでかなり難航した。
希望のエリアではなかなか見つからなくて、エリアを広げることまで考えた。
そうすると治安の問題も出てくる。
子どもがいると、大人だけの時と違ってそういう面にもとても気を遣う。
保育園の頃は常に保護者と一緒だからまだ良い。
でも、学校に上がったらそういう訳にはいかない。
いつも一緒に居るわけじゃないから、やっぱり治安の良くない所は怖いな、と思った。
そんな風に子ども中心に考えてエリアを絞っていった。
ちょうど住んでいた地域はけっこう安心できる場所だったので、そこを中心に探すことに。
近隣の不動産屋を巡り、条件を少しだけ変えたりしながら探し続けた。
リミットが迫る中、焦って毎週のように不動産屋巡りをしていたあの頃。
夫はいつも文句ばかり言っていた。
自分は一切探さないくせに口だけ出してくるのだから嫌になる。
「こんなのどうかな?」
と聞いても、この部屋は気が滅入るとか前よりも狭いねとか。
そして二言目には、
「うちの実家に行けば楽に暮らせるのに。お前の我が儘で探してるんだからな」
と言った。
このまま決まらなければ本当に義実家に連れていかれてしまう。
そんな焦りもあって、より部屋探しに力を入れるようになった。
その甲斐あって期限ぎりぎりに何とか見つけることができたのだが、問題は契約のことだった。
引っ越しをする頃には夫は既に無職になっていた。
そうすると必然的に私が契約をしなければならない。
当時はあまり深く考えなかったが、これは結構面倒な問題をはらんでいた。
自分の契約した部屋がネックになり、離婚時の夫との交渉が難しくなってしまったのだ。
事の重大さに気づいたのは、家を出て離婚を要求する時だった。