夫の覚悟を待つ日々
毎日ポストを確認しては、「まだ来ない」とため息をつく。
義両親から連絡があって以来、
夫からは何の音沙汰もない。
私は、それを都合よく解釈した。
きっと、面倒になったのだと。
放っておいても、
離婚届は返ってくる。
あるいは、
「取りに来い」と言われるかもしれない。
そんな想像をしては、
役所に出す日を思い描いた。
もうすぐ終わると、
信じたかった。
だけど、
待っても待っても、何も来ない。
時間だけが過ぎていく。
あまりにも遅くて、
ふと不安になる。
――ちゃんと送ったよね。
でも、義両親から連絡があった。
届いているのは確かだ。
だとしたら、
ただ無視されているだけ?
送ったあと、
次の一手を考えていなかった私は、
あっけなく行き詰まった。
こういうところで、詰めが甘い。
結局、
また夫のペースに乗せられている。
知人からは、
「弁護士を入れたら」と言われた。
でも、それは無理だと分かっていた。
仕事も、生活も、
簡単には手放せない。
どこか遠くへ逃げることもできない。
穏便に終わらせること。
それが、
絶対条件だった。
彼女はどうなった?
ふと、思い出す。
あの匂わせの彼女。
はっきり聞いたわけじゃない。
でも、
あの人を支えていたのは、
きっと彼女だった。
内心では、期待していた。
「彼女と結婚したいから、離婚してくれ」
そう言ってくれれば、
どれだけ楽だったか。
でも、
この状況で聞けるはずもない。
周りはみんな、夫の味方だ。
少しでも探れば、
すぐに伝わってしまう。
結局、何もできないまま、
ただ願うしかなかった。
――うまくいきますように。
皮肉な願いだった。
気づけば、
一か月が経とうとしていた。
その間、
電話もLINEも一切ない。
ここまでくると、
はっきり分かる。
ああ、これは――
意図的に無視されているのだと。






