緊張していた子ども
同じ小学校の子が多数通う塾に、さっそく見学の予約を入れた。
当日。
私は仕事を終えて急いで帰宅し、
すぐに子どもと一緒に家を出た。
余談だが、この頃から私は
通常勤務に戻っていた。
残業する日もあり、
その分、子どもが一人で過ごす時間も増えてしまった。
それでも、
お金の面では少しずつ安定してきていた。
その日に見学した塾は、
想像していたよりもずっとフレンドリーで、
私は好印象を持った。
けれどなぜか、
子どもはとても緊張していて、
カチコチに固まっていた。
途中でお友達が来て
話しかけてくれたのに、
薄く笑顔を見せるだけ。
家に帰ってから聞いてみると、
「なんか、あんまり好きじゃない」
と、一言だけ。
複雑な感情があったのかもしれない。
言葉では上手く表現できない気持ちが。
ここで夫なら、
きっと無理やり通わせたと思う。
でも、それでは意味がない。
自分で一歩踏み出そうとしている
子どもの気持ちを、
私は尊重したいと思った。
夜は反省会
見学を終えて家に帰り、
その夜は親子で反省会をした。
そして気づいた。
聞かなければならないことを、
半分も聞けていなかった。
自分でも気づかないうちに、
緊張していたのかもしれない。
その夜は子どもと一緒に、
「次はこうしよう」と作戦会議。
たくさん話して、
ゆったりとした時間を過ごしながら
「幸せだな」
と、しみじみ感じていた。
穏やかな時間だった。
けれどそれを遮ったのは、
一通のLINEだった。
一気に、緊張が走る。
どうでもいい内容かもしれない。
それでも、気の重い確認だ。
嫌な気持ちになりながら、
LINEを開いてメッセージを確認した。
内容は――
義両親が買った子どもの服を、
持って行きたいというものだった。
そのメッセージを見た瞬間、
胸がざわついた。
嫌な予感がした。






