夫の驚きの行動
秋頃は、責め続ける夫への対応に追われていた。
黙って塾を続けたのが悪い。
そう言われれば、
そうなのかもしれない。
でも、
一方的に「辞めろ」と言うほうが、
やっぱりおかしい。
子どもが大事だと言いながら、
「続けたい」という気持ちは
最後まで聞き入れてもらえなかった。
「そんなに続けたければ受験しろ」
そう言われ続けた。
受験できる時期が過ぎ、
ようやくその話も
終わるはずだった。
ほっとしたのも束の間、
今度は義実家への引っ越しを
迫られるように・・・。
結局、
夫の中で大事なのは、
自分や義両親だった。
子どもの気持ちは、
いつも後回し。
家族が大事なんて、
嘘っぱちだ。
もう無視するしかない。
そう決めて、
夫からの連絡には反応しなかった。
すると夫は、
思いもよらない行動に出た。
義実家近くの中学校の制服を、
頼んでもいないのに
勝手に持ってきた。
「もう、用意したから」
そう言って、
決まったことのように話し始めた。
制服の入手先
どう見ても、
新しくはない制服だった。
一体どこから
持ってきたのだろう。
それだけじゃない。
もう一つ、
気になることがあった。
サイズが合っていない。
見るからに大きく、
着ればぶかぶかになりそうだった。
「サイズが合わないね」
そう言ってみた。
すると、
「どうせすぐ大きくなるだろ!」
怒鳴られてしまい、
それ以上は何も言えなかった。
受け取れば、
引っ越しを認めたことになる。
そう思ってためらっていると、
夫は制服を手に入れた経緯を
話し始めた。
どうやら、
お義母さん経由のようだった。
お友だちのお孫さんが
高校に入学して不要になった制服を、
クリーニングに出して
取ってあったらしい。
話しているうちに、
うちの子がこれから中学だと分かり、
「じゃあ、これ使って」
と譲ってくれたという。
義実家へ行くなんて、
一言も言っていない。
むしろ、
「私たちは、ここで頑張ります」
そう伝え続けてきた。
それでも、
夫も義両親も、
同居するものだと思っていた。
その日は、
断っても断っても勧められ、
結局、
制服を受け取ることになった。
もちろん、
そのままにはできない。
後日、
制服を返しに行くことになった。
そこでまた、
胃の痛くなるような出来事が
待っていた。






