義両親との距離をうまく取れない
子どもが大きくなり、食べる量も増えた。
日々の生活でギリギリだった我が家にとって、
それは嬉しくもあり、
同時に、不安でもあった。
小学生のうちはいい。
でも――
中学生になったらどうなるんだろう。
学費だって、
一番かからないのは
小学生のうちだと聞く。
部活動が始まれば、
出費は一気に増える。
このままで、
やっていけるのか。
そんな不安が、
頭から離れなかった。
それでも、無い袖は振れない。
できる範囲でやりくりするしかない。
そう覚悟を決めて、
節約して、節約して、
少しずつお金を貯めた。
そのお金で、
子どもは念願の塾へ通い始めた。
多くの家庭では当たり前のことも、
うちでは簡単にはいかない。
それでも、
二人で穏やかに過ごす日々は、
満たされていた。
――そんな中で。
我が家の家計を心配した人たちがいる。
もちろん、夫ではない。
義両親だった。
以前から、
孫との暮らしを望んでいた人たち。
この時、強く思った。
一度つながった縁は、
簡単には切れないのだと。
断れない差し入れが増えていった
大事な孫が、
お腹を空かせていたら大変だ。
そう思った義両親は、
頻繁に差し入れをくれるようになった。
その頃、籍はまだ入ったまま。
児童扶養手当はもらえない。
でも、生活はほとんど母子家庭だった。
不憫に思ったのか、
義両親は料理を運んできた。
何度も、何度も。
ただ――
子どもはあまり食べなかった。
味の好みが合わない。
でも、そんなことは言えない。
「いつもありがとうございます」
そう言って、受け取るしかなかった。
ある時、
どうしても食べられない物が届いた。
どうしたらいいのか分からず、
しばらくそのままにしてしまった。
結局、リメイクして
何とか消費した。
気持ちは、ありがたい。
本当にありがたい。
でも――
食べられない物もある。
そして何より、
頻繁に来られるのは、正直きつい。
そんな気持ちがあっても、
「来ないで」とは言えなかった。
言えるはずがなかった。
だから、受け取り続けた。
ずっと。
――そして、ある日。
夫が突然、怒り出した。
「勝手に家を出て、
挙句の果てには俺を追い出して。
勝手ばっかりやってるのに、
何で人に頼るの?」
その言葉に、頭が真っ白になった。
どうやら、
義両親からの差し入れを
受け取っていることが、
気に入らないらしい。
――じゃあ、どうすればよかったのか。
今でも分からない。






