2026年5月5日火曜日

差し入れの“対価”を求められた日

差し入れの話が、別の問題に変わった

義両親からの差し入れを、

受け入れ続けた私を、

夫はどうしても許せないようだった。


これまでの自分勝手な振る舞いが、

どれほど義両親を悲しませたのか。


「分かるのか」


そう強い口調でなじられて、

返す言葉が見つからなかった。


義両親にとっては、

うちの子が唯一の孫。


家を出てしまったことを、

悲しませているのは事実だ。


それは、分かっている。


ただ、それでも。


ここまで責められることに、

納得はできなかった。


そして、話は思わぬ方向へ進んだ。


差し入れの“対価”を払うか。

それとも、家を引き払って

義実家で暮らすか。


――そんな選択を、

突然突きつけられた。


私はひどく困惑した。


同居か、支払いか――突然の選択を迫られて

まさか、

差し入れがきっかけで

同居の話になるとは。


夢にも思っていなかった。


けれど夫にとっては、

それは突飛な話ではないらしい。


むしろ、当然の流れのように

話を進めていく。


「それとこれとは別の話では」


そう言って抵抗した。


でも、夫は引かなかった。


表情はどんどん険しくなり、

空気が重くなっていく。


そのイライラが、

はっきりと伝わってきた。


怖かった。


暴れ出したら、

止められる自信がなかった。


途中でドアへ向かおうとした時も、

とっさに止めた。


何をするつもりなのか分からなかった。


子どもに何かするのではないか。


それとも、

義実家に連れて行くつもりなのか。


考えが一気に悪い方へ流れていく。


その場の圧に耐えきれず、

思わず口にしてしまった。


「分かった。かかった分の費用を払うから」


勢いだった。


言った瞬間に、

間違えたと思った。


でも、もう遅かった。


その言葉が、

そのまま“決定”のように扱われていった。

差し入れの“対価”を求められた日

差し入れの話が、別の問題に変わった 義両親からの差し入れを、 受け入れ続けた私を、 夫はどうしても許せないようだった。 これまでの自分勝手な振る舞いが、 どれほど義両親を悲しませたのか。 「分かるのか」 そう強い口調でなじられて、 返す言葉が見つからなかった。 義両親にとっては、...