2024年10月31日木曜日

俺より先に寝るな

夫が寝る前に寝てはいけない

どんなに疲れている日でも、夫より先に寝てはいけないというルールがあった。

直接そう言われたわけではない。

ただ、先に寝てしまった時には明らかに不機嫌になっていた。

だから、眠くても疲れていても夫が寝るのを待った。

朝起きてご飯を作ったりしてから仕事に行き、帰りはスーパーに寄って買い物をして帰る。

帰宅後は急いで夕飯の準備を済ませ、食べ終えたら洗い物をしてお風呂に入る。

お風呂の後は洗濯をすることもあったのだが、これが非常に面倒だった。

別に洗濯自体が嫌だったわけではない。

ただ、私のやり方に対して夫がいちいち文句をつけるから億劫だった。

『お前には任せられねーよ!』と悪態をつきながらやってくれることもあった。

どうせやるのなら黙々とやってくれれば良いものを。

夫の性格上それは期待できなかった。

一言言わなければ気が済まない性質なのだ。

文句を言われて肩身の狭い思いをしながら洗濯をしてもらう。

これだけでも非常に大きなストレスになる。

しかも、やってもらっている間もただ黙って見ていることはできない。

手伝う素振りを見せないと夫は怒った。

手伝おうとしても、私が手を出した部分は文句を言われて直されるんだけどね。

マイルールが多過ぎるためか、他人のやること全てが気に入らないようだった。

生活全般がそんな感じだったので、正直ついていけないなと思うことが度々あった。

合わせられる人がいたら、よほど先を読むのが得意な人なのだと思う。

子どもが小さい時には保育園関連の家事も加わった。

洗い物や連絡帳、翌日の用意なんかが平日の必須事項だった。

起きている間は常に動き回っていて、寝る直前まで一息つく暇もない。

そんな生活なのに、夫よりも早く寝ることが許されないなんて。

当時はこんな状態でも普通のことなんだと思っていた。

皆我慢して暮らしているのだと。


疲れてクタクタの日でも許されない

疲れてクタクタになる日だってある。

仕事が忙しかったり、体調が優れなかったり。

そういう日は家族で労わり合うのが当たり前なんだと思っていた。

でも、我が家では疲れ果ててすぐに横になりたい日でも先に寝ることは許されなかった。

そういう時は我慢ができず、

「今日は疲れたな―。早めに休むかな」

と匂わせてみるのだが・・・。

夫は険しい顔をして、非難がましく

「えっ?!もう寝るの?!」

などと言った。

もうと言っても既に夜の12時を回る頃である。

そのくらいの時間になると大抵は眠くなるのだが、普段は我慢して待っていた。

でも疲れている時にはそれ以上起きていることができず、何とか先に寝ることはできないかと色々と模索した。

だけど、何をやってもダメ。

結局は『自分が先に寝るのが当たり前』という絶対的なルールがあるから、例外は認められないのだ。

流石にインフルエンザで寝込んだ時などは『起きろ』とは言われなかったが。

熱が下がってくると、『いつまで横になってるのか』という圧が凄かった。

妻の方が先に寝るってそんなに悪いことですか?

夫は日中に昼寝もできるのに、少し早く寝たくらいで何故こんなに責められなければならなかったのか。

もし夫にこの件を問いただそうとすれば、きっと『俺はそんなことは一度たりとも言ったことはない』と言うだろう。

確かに直接そう言われたことはない。

でも、言葉からでなくても伝わるものはある。

夫の場合は特にそう。

全身から放たれる不機嫌のオーラには凄まじいものがあった。

誰から見ても分かるくらいに。


好きなだけ眠れる幸せ

夫と離れてから色んなことが自由になった。

毎日好きなものを食べて、好きな時間に寝ている。

もちろん子どもの予定に合わせることもあるけど、それはお互い様。

私が合わせてもらうことだってあるんだから。

子どもとは互いへの思いやりを持ちながら快適に暮らすことができる。

それって一緒に居る上で最低限のルールなんだと思う。

夫とはそれができなかった。

根本的な原因として、たぶん大事にされていなかったのだと思う。

大事にしていないくせに、離婚の話が出たらごねた。

ごねてごねて、納得してもらえないまま時間だけが過ぎていった。

たぶん言いなりになる奴隷を手放すのが嫌だったんだと思う。

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