2024年10月30日水曜日

リフォームの見積りを手に来訪した義両親

突然の来訪―手土産は見積書?!

ある日の夕方、義両親が突然来訪した。

大抵は前もって連絡をくれるのに。

その日は何の連絡もなく、まるで近所に散歩に行くような雰囲気でフラッと現れた。

何か他の用事があって、そのついでなのかな?とも思ったが。

『話がある』と言う。

最初、手に紙袋を持っていたので、てっきりお土産を渡しに来たのかと勘違いしてしまった。

私がお土産だと思い込んでいたソレは、クリアファイルに挟まれた書類だった。

何だか嫌な予感がした。

変な書類持ってきてないでしょうね。

警戒しながら内容を確認すると、上部には大きめの文字で【御見積書】と書かれていた。

見積りって何の見積り?

この時点で警戒心MAXだったのだが、悟られないようにいつも通りの対応に徹した。

義両親と夫、私が小さなテーブルを囲む。

はじめは全く関係のない話をしていた。

目の前に書類があるのに、誰もその件について話そうとしないので余計に気になった。

だけど、自分から触れてしまったら面倒なことになる気がして触れられなかった。

数分が経ち、最初に持参した書類の話題を出したのは義父だった。

「こういうのを貰ってきたんだけどね」

と言いながら見積書を夫と私の目の前に移動させた。

目の前に置かれてようやく分かった。

それはリフォームの見積りだった。

「リフォームするんですか?」

この時は『そうなんだ~、リフォームするんだ~』という程度の気持ちだったのだが。

この態度が義両親を不機嫌にさせた。

「そんな他人事みたいに」

と言われ、夫からも

「ちょっとは考えながらしゃべれよ!」

と怒られた。


いつの間にか当事者に

義実家をリフォームするのに、なんで私が他人事ではダメなのか。

呑気な私は、その時点でもまだピンときていなかった。

だから、話がイマイチ嚙み合わない時間が続いた。

そのまま終われば良かったのだが、業を煮やした義両親がぼんやりとしている私に向かって、

「ローンを組めるかどうか、一度銀行に行ってみて」

と言ってきた。

予想外の言葉に驚いて思考は完全に停止。

何と答えたら良いか分からず言葉が出てこなかった。

そんな様子に更にイライラした義両親は、

「半日くらいなら仕事も抜けられるだろ」

と言い放った。

普段から、特別な用事でもなければ仕事はなるべく休まないようにしている。

いつ子どもが風邪を引くか分からないし、自分だっていつも元気とは限らない。

有給は本当に必要な時に使えるようにと温存していた。

以前、有給の話題が出た時には『子どもが居たらそういうもんだ』と同調してたはずなのに。

今回は休むのが当然だと思っているようだった。

しかも、『なるべく早く行って欲しい』と言う。

そんなこと言われたって困る。

こちらにも都合ってもんがある。

仕事もちょうど忙しいタイミングだったので、『無理だよ~』と心の中でつぶやきながら上手い断り文句はないかと考えていた。

一方、義両親と夫は断られることは一切考えていないようだった。

自分たちが依頼をすれば引き受けるはずだ、という自信があったのだろう。

ここで『No』と言えば期待を裏切ることになる。

それを分かりつつも、絶対に譲歩してはいけないと思った。

「急に言われても無理です。仕事も休めません」

非難されるのは怖かったけれど、ハッキリと断った。

私の精一杯の抵抗だった。


そもそもローンは無理よ

仕事もあるし休めないからという理由で断ることばかり考えていた。

だけど、よく考えたらそもそも何で私がそんな重い責任を負わなければならないの。

それにローン自体も難しいのではないだろうか。

義両親もだからこそ『銀行に行って確かめてきて』と言ったと思うのだが。

義実家は私の家ではない。

この場合、百歩譲って義両親以外が組むとしても夫が負担すべきだ。

無職だから無理なんだけど。

見積書に書かれていた金額は高額だった。

リフォームってこんなに高いの?!と驚愕した。

しかし、よくよく内容を確認するとどうやら1階から2階まであらゆる所をいじる内容のようだった。

それなら高くなるのも分かる。

しかも、家の土台部分にもガタが来ていて土台からいじらなければならないらしい。

もう私から見たら現実的に無理な話だ。

このまま進んでしまったら大変なことになる。

押しの強い義両親や夫は私なら言いくるめられると考えたのだろうけど、この件は絶対にOKできない。

考えれば考えるほど恐ろしなり、私は警戒した。

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