2024年10月6日日曜日

エスカレートしていく夫の虐待

虐待夫に期待してはいけない

子どもが大きくなるまで夫を切り捨てることができなかったのは私の弱さだと思う。

赤ちゃんの頃はまだ良かった。

時折優しい笑顔を見せて、甲斐甲斐しく世話を焼くこともあった。

だけど、そんな優しい時間も子どもが大きくなるにつれて減って行った。

何が悪かったんだろう、と今でも考えることがある。

あの時は精一杯やっているつもりだったし、今も正解は分からない。

ただ一つ言えるのは、『いつか変わってくれるのではないか』と期待してしまったことが失敗だったのではということだ。

少しでも良い時間があると人はその想い出に縛られてしまう。

うちも子どもが小さい頃は僅かだが幸せな団らんというものがあったので、ついつい夢を見てしまった。

いっそのこと最初から幸せな時間なんてなければ早いうちに諦めもついたのだろう。

それができなかったのは、あの優しい時間の記憶が脳にしっかりと刻み込まれていたからだ。

もっとも赤ちゃんの頃だって理不尽に怒ることはあったのだけれど。

普段があまりにも酷いからその瞬間が良い人に見えてしまった。

ほんの少しだけあった穏やかな時間。

それは、地獄のような結婚生活の中で救いだった。

そんな理由であの生活が長引いたって、子どもにとっては迷惑な話だよね。

よく『子どものために離婚しない』という人がいるが・・・。

それが本当に子どものためになっているのかをよく考えて欲しいと思う。

一歩が踏み出せない言い訳にはしていないだろうか。

現に私がそうだったからよく分かる。

新しい環境に飛び込むのはとても怖くて、自分なんかがやっていけるのだろうかと不安になる。

でも、いたずらに長引かせたって良いことなんて一つもない。

ただ子どもの心の傷が深くなるだけ。


一年生の子どもに夜中の説教

子どもが一年生の頃から教育虐待が始まった。

帰宅後にはすぐに宿題を済ませ、その後夫から出された課題をこなす。

まだ小さいうちは学習習慣さえつけば良いのだから、やりすぎな感があった。

でもそんなことを言うとヘソを曲げるだろうし、かえって状況を悪化させてしまう。

だから子どもが無事に出された課題をこなすことを祈った。

私がその日の学習がどんな感じだったのかを知るのは帰宅後だ。

いつものように仕事を終えて帰り、ドアを開けて

「ただいま~」

と声をかけると中に居る二人が

「おかえり~」

と返事をするのが普通の時。

だけど、問題が起きている時は完全にスルーされる。

そういう日は玄関のドアを開けた瞬間に全てを察した。

子どもは小さなテーブルの前に正座して、一生懸命何かを書いていて。

その前で夫が腕組みをし、鬼のような形相で睨みつけながら、

「違う!」

と声を荒げていた。

大声で怒鳴るので、それに対して子どもが委縮してしまい、余計に捗らないように見えた。

だから咄嗟に間に入ろうとしても、『来るな!』と言わんばかりに手の平を見せて制止する。

どうすることもできず、ハラハラしながらも見守る時間は本当に胃が痛かった。

2時間が経過し、3時間が経過し・・・。

その間、子どもは泣いてしゃくりあげたり、チラチラと時計を確認したりしていた。

恐らく疲れていたのだろう。

そういう時の子どもって、もう集中できていないなというのが見ていてよく分かる。

そうなったら休ませたり、その日は終わりにすればいいだけなのに。

夫は自分が決めたところまで終わらせなければ気が済まなかった。

思い通りにならない子どもに対し、頭や鉛筆を握る手を叩いてその音が鳴り響く。

たまらず、

「もう終わりにしてご飯にしようよ」

と声を掛けると、夫が

「うるせーんだよ!邪魔するんじゃねーよ!」

と怒った。

怒鳴るだけではどうにも納得できないようで、結局説教をし始めることになるのだが。

それが延々と続いた。

普段は『早く寝ろ』という癖に、こういう時だけは例外。

そういうところも自分の都合ばっかりだなと思っていた。

10時を回り11時も過ぎて、とうとう12時になった頃には子どもも限界を迎える。

恐ろしい形相の父親を前にしながらも、コクリコクリと居眠りを始める。

居眠りはいつもというわけではなかったが、2回に1回は途中で寝始めていた。

寝てしまってはどうしようもないのだから、普通は布団に寝せますよね?

でも夫は叩いて起こすことがあった。

痛みで目を覚ます子ども。

いきなり叩かれたのだから泣くのは当たり前だ。

それなのにシクシク泣くことで更に怒られて、最終的には夫が眠くなる頃にようやく解放された。

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