2025年6月20日金曜日

お義父さんが小学校近くで待ち伏せ

許しを請うお義父さん

何だかんだと揉めていて、まだ先輩の家にお世話になっていた頃。

子どもの小学校でお義父さんが待ち伏せしていたことがあった。

『気を付けるように』と何度も言っていたのだけれど。

まだ小学校低学年だったからね・・・。

一応警戒はしていて『ママが来るまでは門の近くに居よう』とは思っていたみたい。

だから、出てすぐのところ辺りをウロウロしていた。

お友だちもみんな帰り、やることも無いのでその辺に座ったり借りてきた本を開いたり。

本来ならその時間には私も到着しているはずだったのだが。

退勤間際にやることができてしまって、その日は遅れていた。

子どもに連絡もできなくて焦りつつも仕事をこなしていた頃、重大なトラブルが発生していた。

ランドセルを置いて座っていたら、いきなり背後から声を掛けられたのだ。

ビクッとして振り向くと見慣れた顔があった。

「おじいちゃん、どうしたの・・・」

子どもは戸惑いつつも、周りにパパが居ないことを確認した。

『パパが居たら逃げなさい』と教わっていたから。

だけどそこにはおじいちゃんしか居なくて、子どもは訳も分からず『その場を離れなければ』と思った。

ランドセルを背負って立ち上がり、

「バイバイ」

と言って行こうとしたが、お義父さんが

「(子ども)ちゃん、ちょっと待って。おじいちゃんと少しお話しよう」

と言ったらしい。

子どもは、

「もう帰る」

と言いながら歩いて行こうとしたのだが、お義父さんがついてくるので困ってしまった。

私もまだ到着しておらず、そこを離れたら待ち合わせできないという不安もあった。

その場に留まらなければすれ違ってしまうと気づいた子どもは、仕方なく

「何のお話?」

とお義父さんに問いかけた。

ここまで聞いて、『どうせろくな話じゃないだろうな』と思った。

案の定、お義父さんの伝えたいことというのはかなり自分勝手なものだった。

「パパはとても反省しているよ。おじいちゃんも一緒に怒ってあげるから許してあげようよ」

そう言われた子どもは反射的に、

「嫌っ!」

と答えた。

でも、お義父さんもその程度では引き下がらず、何度も

「可哀そうだよ。許してあげようよ」

と言ってきて、子どもは逃げることができなかった。


それは卑怯だよ、お義父さん

子どもの優しい気持ちにつけこんで、そんなことを言うなんて。

あんまりにも卑怯じゃないかと腹が立った。

優しい子なので、こんな風に懇願されたら最後は『分かった』と言ってしまうだろう。

そうならなかったのは、ちょうど私が到着したからで。

もしあれ以上遅くなっていたら、どうなっていたか分からない。

一緒に居た頃、子どもはあんな父親にも優しかった。

叩かれたり蹴られたりした後なのに、夫がメソメソしながら

「ごめんな。パパが悪かった」

と言えば、

「うん、大丈夫だよ」

と答えていた。

そういう子なのだ。

「何で許してあげたの?」

と聞いたら、

「だってパパが泣いてたから」

と言っていた。

子どもはそれ以上に泣かされたはずなのに・・・。

私は子どものそういう部分をとても素敵だと思っている。

ずっとその優しさを持ち続けて欲しい。

だけど、中には人の優しさにつけこんで利用する人もいるんだよ、ということも伝えたかった。

それにしてもお義父さんには腹が立って仕方がなかった。

『あまりにも卑怯だよ』と思いながら、

「子どもの気持ちを一番に考えて行動して欲しいんです」

とお願いするような口調でけん制した。

やんわりと言ったところで真摯に受け止めてくれるかは分からないのだが。

強制的に『パパを許す』と言わせようとしたことを絶対に許すことができなかった。

居所不明の別居状態が続く・・・

「そろそろ居場所を教えろ」と言われたけれど 家を出て以来、夫とは携帯一つでつながっていた。 連絡手段を絶つと離婚の交渉ができなくなる。 そう思って、完全に関係を絶つことを避けた。 連絡を取り続けていると、相手も望みを持つものだ。 『元に戻れるのではないか』というのが言葉の端々から...