2024年11月11日月曜日

モラハラの証拠が欲しい

確実な証拠があれば闘える

夫と議論で闘うことなど不可能だった。

口の立つ人だもの。

よほど有利な証拠でも無い限りは、あちらのペースで進められてしまう。

それならば、確実な証拠が欲しいと考えた。

音声を録ることも考えた。

たとえ音声でも私たちに罵声を浴びせている様子が分かれば証拠になる。

もし夫が言い逃れをしようとしたら、鑑定にでも何でも出せば良い。

【この声は夫だ】という証明をもらえば良いだけのこと。

そう考えて録音を試そうとしたこともあった。

だけど、携帯で録音しようという試みは失敗に終わった。

何度トライしても、肝心な時にガサゴソと手間取って見つかってしまう。

「何してんだよ!」

とドスのきいた声で言われたら、頭が真っ白になった。

上手い言い訳が出て来ず、固まってる私を見て夫は怪しんだ。

それで勘ぐられてしまい、携帯に触れるだけで鋭い視線が飛んでくるようになった。

このままでは証拠も確保できず、どんどん厳しい状況に追い込まれてしまう・・・。

焦った私は、すぐに他の方法を探し始めた。

次に案として浮上したのは小型カメラだ。

実はその頃、ネットの掲示板で相談することがあった。

そこで、室内の様子を記録できる小型カメラが良いと教えてもらった。

自分一人の案だとなかなか良いものが浮かばないが、周りに助けを求めると色んな情報を知ることができるんだな。

相談して良かったと感動しつつ、カメラ探しを始めた。


小型カメラもピンキリ

動こうにも予算がある。

すぐに出せる金額を考えた時、せいぜい5千円くらいだったのもあり。

選択の幅は一気に狭まった。

できれば10時間くらいは記録できた方が良い。

コンセントに見慣れない物が入っていたら夫が気付かないはずがないので充電式が良い。

タンスの上に置いておき、誰かが動いた時に記録できたらなお嬉しい。

角度も重要で、狭い範囲しか録れないと肝心な時に記録しそびれてしまう。

色んなことを考えた結果、条件をクリアしているものは最低でも8千円以上はすることが分かった。

もう一つ重要なのが大きさだった。

夫は些細な変化も見逃さない。

エスパーか?!と思うくらいに鋭いのだ。

タンスの上に見慣れない物体が置かれていたら確認しないはずがない。

手に取ればカメラだとすぐに分かってしまうし、仕掛ける人物は私しかいない。

だって子どもはまだ幼いんだから。

つまり、バレた時点で私の計画が全て明るみに出てしまうということだ。

バレたらそれこそ一巻の終わりだ。

もう二度と家を出る計画は立てられないだろうし、一切の自由を失うことになるだろう。

だから、カメラを仕掛けるとしたらそれは賭けだった。

賭けだから勝つかもしれないけど負ける場合もある。

負けた時のことを想像したら、シューっと勇気がしぼんでいくのを感じた。

結局悩んで迷って数週間ほど決められずにいた。

夫にバレないようにするには超小型で長時間記録できるものでなければならない。

それでも気づかれない保証が無いというのが辛いところだ。


カメラを設置できなかった訳

カメラを探してたが、予算と機能の折り合いがつかず計画は進まなかった。

そんなある日、夫が『あれっ?』と言いながら立ち上がった。

向かった先にはタンスがあり、上に乗っている小物を訝し気な様子で触っていた。

「なあ、この上触った?」

そう聞かれて一瞬ドキッとしたが、表情には出さず

「ううん、触ってないよ。何で?」

と訊いた。

本当は心臓がバクンバクンと音を立てていて、緊張のあまり呼吸も早くなっていたんだけど。

悟られないように必死に平静を装った。

「いや、なんかさ。位置が変わってるなと思って」

そう言われてまじまじと見たが、私には違いが分からない。

実はその直前、カメラを置くならどの場所が良いかをシミュレーションしていた。

上に置かれた物にも触れたが、位置が変わらないように細心の注意を払ったはず。

夫の異常なまでの記憶力は嫌というほど分かっているので、事前に携帯にも記録した。

最後にきちんと元通りになっていることを確認したつもりだ。

それなのに一体何が変わったと言うのだろう。

とにかく、このまましつこく探られたらこちらの精神が持たない。

だから、この話を早く切り上げようと

「私には前と同じように見えるけど。地震でも来たかな」

と言った。

これで終わってくれれば良かったのに、なぜか夫がしつこかった。

携帯で地震情報を調べて、

「地震なんて来てないよ」

と言って、

「こんなこと今まで無かったのに」

と怪しんでいる様子だった。

最終的には何とか納得させることができたが・・・。

カメラなんて見つかっていたらどうなっていたか分からない。

この件を境に、隠しカメラで証拠を録ろうなどという気持ちも薄れた。

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