前日の騒動で精神的に疲弊
子どもが居なくなったと連絡を受けて自宅に向かった翌日。予定通り、夫との話し合いが行われた。
かなり心配したし不安にもなったので、精神的にとても疲弊していた。
でも、予定されていたものをこちらからキャンセルすることもできず。
何とか気力を振り絞って待ち合わせ場所へと向かった。
その頃からかな。
【何度目の話し合い】などと数えなくなったのは。
回数なんて数えたって何の意味も無い。
何も決まらないのでは、話し合っていないのと同じだと思った。
それよりも、わざわざ会うのだからもっと実のある内容にしたかった。
当日は、あらかじめ作成した書類を持参していたのだが・・・。
なかなか出せるタイミングが無かった。
持っていたのは、虐待やモラハラの証拠を客観的に示すことができる書類だった。
相変わらず夫の友人のNも出席していて、もうそこに居るのが当たり前のような感じになっていた。
でもよく考えたらずっと一対二で闘っているようなものだからフェアじゃない。
ただ、その時は証拠を第三者に見てもらいたかったので居てくれて助かった。
その日の夫は上機嫌でペラペラと関係のないことを話し続けた。
それが途切れた一瞬の隙を見計らって、私は持ってきた書類を開いた。
あえて二人の間に置いたのは、夫に邪魔されないようにするため。
真っ先に反応したのはNだった。
「これは・・・?」
と聞かれたのでチャンスだと思って、
「これまでの虐待やモラハラの証拠です」
と伝えた。
何の書類か分かった夫は途端に機嫌が悪くなって、
「こんなの、いくらでも後から作れるだろ」
と怒り出し、
「いい加減なことばっかり言ってんじゃねーぞ」
と怒鳴った。
想像通りの反応だった。
耳が痛いくらいの声だったが、私もここで引き下がるつもりはなくて、
「全部、本当にあったことです。(夫)も分かってるよね」
と言った。
夫の友人Nの見方を変えた資料の内容
最初はNも半信半疑だったと思う。
虐待は私の狂言だと、夫の友人たちは思っているようだった。
だから、その時もペラペラとめくりながら、
「ふーん」
という感じだったのだが。
数分後、Nの手が止まった。
じっと見つめていたのは、一枚の画像だった。
明瞭に映ってはおらず、暗めの色でかなり見にくかった。
それでも私は少しでも証拠になればと資料に入れた。
しばらくそれを眺めていたNは、何か考えているようだった。
私はそれを黙って見守り、夫はイライラしていた。
「お前、これ実際にやってるよね?」
そう聞いた時のNの目は確信に満ちていた。
この言葉を聞いた瞬間、やっと分かってくれる人が現れたのだと安堵した。
実はこの画像を出す時も、無反応だったらどうしようと不安だった。
Nだって自分のことではないから、どれくらい興味を持ってくれるか分からないし。
そう思っていたのに、見た瞬間目の色が変わった。
夫もさすがにマズいと思ったのだろう。
少し焦った様子で、
「これが(子ども)だって証拠はあるのかよ!」
と難癖をつけてきた。
それに対して私が反論しようとしたら、Nが隣に座る夫を静止して
「これ、(子ども)ちゃんだよ。この服見たことあるよ」
と言った。