2025年5月12日月曜日

夫に子どもを連れ去られた日のこと

ある日突然、連れ去られた

家を出てから目まぐるしく状況が変化していった。

最初は『これからどうしよう・・・』と絶望の日々だったが・・・。

子どもを何とか小学校に通わせて、私も仕事を再開した。

いつも通りとまではいかないけれど、それに近い状態まで戻っていたのに。

ある日突然、状況が一変した。

その日から、辛くて苦しい日々が始まった。

あの日。

いつも通りに小学校に迎えに行った。

時短勤務の許可をもらい、まだ明るいうちに会社を出る日々。

お給料は減ってしまうけれど、それで子どもの笑顔を守れるなら。

そう考えて、必死に毎日やるべきことをこなした。

学校につき、いつものように校門の傍で子どもを待っていた。

その横を元気に通り過ぎる児童たち。

もうすぐ来るかな?

平日は毎日迎えに来てるのに、いつも顔を見るのが待ち遠しくて。

声がする方を確認してはソワソワしていた。

だけど、いつまで経っても来なくて。

段々と不安になった。

嫌な予感がする。

胸騒ぎがして居ても経っても居られなくなり、その周りをウロウロと探した。

だけど居なくて。

数十分後、私は確信した。

夫が連れて行ったのだと。

ずっと警戒していた。

夫ならやりかねないから、迎えに来るまで校門の外には出ちゃダメだよって言ったのに。

全身の力が抜けて、その場にへたりこんだ。


遠くから見守る日々

すぐに夫に電話をかけた。

待ち構えていたかのように、すぐに出た夫は、

「お前だって勝手に連れ去っただろ。こっちがやったら非難されるの?」

と言った。

「お願いだから(子ども)に会わせて」

とお願いしても、

「俺だってずっと会わせてもらえなかったよ」

と冷たく言い放ち、通話は切られた。

それまで『子どもと一緒に居られればそれだけで幸せ』だと思っていた。

そのたった一つの願いさえも奪った夫。

その時、心の底から憎しみを感じた。

子どもが虐待されていないかも心配した。

これからどうしようか・・・。

途方に暮れた私は呆然とし、どうやって帰ったのかも覚えていない。

家に着いて電気もつける気力もなく、ただ涙を流した。

夫からは、ある条件を出されていた。

勝手に会いに行くようなことはしないで、と。

その条件を守れば、離婚の交渉が順調に進んできたら会わせると言われた。

それさえ守れば会えるんだ。

そう思って必死に守ろうとしたけれど。

どうしても顔を見たくて、こっそり小学校まで通った。

夫が送り迎えしているようだったので、気づかれないように気を付けながら。

声を掛けることもできない。

ただ遠くから見つめるだけの日々。

顔を見られた時には嬉しくてホッとして安心できたのだけれど。

このまま会えなかったらどうしようと考えたら泣けてきて泣けてきて。

その後会社に向かう電車の中でこっそり涙を流した。

義両親からの振込を確認

毎月、家賃の半分を振り込んでもらうことに 月々の家賃の半分を義両親が月初に振り込んでくれることになった。 本当に有難くて、冗談じゃなく涙が出た。 初めて振込を確認した時のことは忘れない。 『こんなことをしてもらちゃって良いのだろうか』という罪悪感ももちろんあった。 でも、それ以上...