義兄の離婚の件で夫から連絡あり
離婚することになったお義兄さんの件で夫から連絡があった。既にその情報は義両親からもらっていたので、私は驚きもせず聞いていた。
いつもよりも落ち着いた反応だったからか、
「あれっ?驚かないの?」
と言われ、既に知っていることを伝えた。
この時ふと、義両親ときちんと会話できているのだろうか、と疑問に思った。
一緒に居る時間が長いのだから、ちょっとしたことでも報告するはずだ。
特に夫はほぼテレワークだったので終始一緒に居るという状況だった。
それなのに、なぜ伝わっていないのかが不思議で、
「何も聞いてないの?お義父さんかお義母さんがそこに居るんだよね?」
と聞いてみたら、
「ちょっと家に戻ってるんだ」
と教えてくれた。
そうか。
お義兄さんの件でまだゴタゴタしているから戻ってるのか・・・。
定年後は二人とものんびり暮らしていた。
それなのに、息子二人のせいで落ち着かない日々を送る羽目になった。
強引で困ることもあったが、その状況は気の毒としか言いようが無かった。
その上、我が家の問題も解決していない。
遅かれ早かれ離婚することになるだろうから、その時は息子二人まとめて面倒を見る羽目になるんだろうなと想像した。
もういっそのこと、四人で暮らしたら良いのに。
結婚前と同じメンツなんだから、暮らせないことはないはずだ。
お義兄さんが就職で家を出てから一部屋空いた。
そこに、お義兄さんの置いて行った荷物や義両親のすぐに使わない物を置き、実質的な荷物置き場となった。
その後、夫も家を出てもう一部屋空いて、お義母さんがそこで寝るようになった。
四人で再び住むには、義両親が一つの部屋を使い、お義兄さんの部屋の荷物を片付けなければならない。
それをしないのは、お互いが一緒に住むことに懸念があるからだと感じた。
私に『家族なんだから』と言ってくるけど。
結局は、義両親だって夫やお義兄さんを持て余していた。
対応に困り、今となっては自分たちよりも扱いに慣れているであろう嫁に託したいのだと思った。
でも、お義兄さんの奥さんや私が受け入れなかった。
私の場合は虐待という重大な問題があったから。
たとえ扱い辛さに目を瞑ったとしても、受け入れることなど到底できなかったんだけど。
義実家でみんなで住むことを頑なに拒む彼らを見ていると、本当にため息が出た。
血のつながった家族でさえ難しいんだから、他人の私たちには無理だよ。
それを、『やってやれないことはない』みたいな根性論で押し通そうとするのは、あまりにも強引だ。
みんなで住む家を建てたい
この時の連絡で、とても驚いたことがあった。
「この際だから兄貴も含め、みんなで住む家を建てようかという話も出てるんだ」
と言われ、
「ふーん、そうなんだ」
と聞いていたら、
「心機一転、俺たちもそこでやり直せないかな」
と驚くべき提案をされた。
私は驚いて絶句した。
もう離婚という決心は揺るがない。
あとは夫をどう説得するかということだけだったのに、また自分勝手な話を持ち掛けられて頭が痛くなった。
しかも、何度も何度も断った同居の話を持ち出すなんて。
この人は本当に何も理解していないのだと絶望した。
「離婚という結論は動かせないから。一緒に住む可能性も無いよ」
と正直な気持ちを伝えても、食い下がる夫。
言い方を変えながら何度も打診してきて、断るのにも一苦労だった。
「俺は就職したばかりだからローンを組めないんだよ」
と言うけれど、だからって私に頼られても困る。
内心は『そんなの知らないよ』と思ったが、恐怖心があったため、ストレートに伝えることもできず返答に困った。
普通はローンを組めないのなら諦めるだけだ。
それを、もうすぐ他人になろうとしている私に依頼してくること自体がおかしい。
そんな状況でも、夫を傷つけたくなくてやんわりと断り続けた。
自分でも甘いと思うのだが、こういう性格って簡単には変えられない。
それまで散々夫に利用されてきたのに、また弱い部分が出てしまった一件だった。