噛み合わない夫との話し合いは辛い
再び、夫と話し合うことに決めた。と言っても、相手はのらりくらりと交わしてばかり。
ちっとも向き合おうとしなかった。
勇気を出して伝えた言葉もスルーされてしまう始末。
このままではらちが明かないと思い、こちらから積極的に働きかけることにした。
別居期間が長引けば離婚自体は成立する可能性は高い。
ただ、それを待っていたら年単位の話になってしまう。
何年も待っていられるの?
そう考えた時、答えはNoだった。
これから先、子どもを育てていく上で環境は大事だ。
不安定な生活の中、いつ危険が及ぶか分からず怯える毎日だったら心が疲れてしまう。
それに、いつまでも先輩の家でお世話になっているわけにもいかなかった。
なるべく早く決着をつけたくて、私は何度も話し合いを促した。
『もう、これ以上は待てないんだよ』というのを精一杯伝えたつもりだ。
しつこい位に働きかけた結果、夫がようやく重い腰を上げた。
ただ、夫が求めてきたのは『復縁』だった。
あくまでも復縁の方向で話を進めようとするので、最初から噛み合っておらず。
お互いが言いたいことを言い合うような形になった。
それでも、協議を再開できたことは素直に嬉しかった。
ところで、話し合いには相変わらず夫の友人のNが参加してくれたのだが・・・。
しばらく会わなかったら(というか話し合える状況では無かった)、
「音沙汰が無かったから、元に戻ったのかと思ってたよ」
と言われた。
そんな勘違いをするということは、夫とも連絡を取ってなかったということだ。
状況がめまぐるしく変わる中、誰にも相談せずに自分で何とかしようとしていたのかな。
これは非常に珍しいことだった。
夫はいつも友人たちに色んなことを話していた。
特にNは深い所まで知っていて、たびたび助言されていたと思う。
どういう心境の変化なのかは分からないが、もしかしたら離婚について重く受け止め始めたのではないかと感じた。
久々に話し合いの場を設けて会いに行くことに
指定されたのは、以前も使ったことのある飲食店だった。
こういう話し合いも少し前までは頻繁に行われていた。
でも、一時中断してしまったので何だか緊張した。
あれっ?
前ってどんな風に進めてたかな。
どこまで伝えたかな。
細かなことを覚えておらず、ゼロから再スタートするような気持ちになった。
Nが、
「もうとっくに解決してるのかと思った」
と言うので、
「いえいえ、解決なんてしてないです」
と答えたら、夫からギロリと睨まれた。
ああ・・・、今日はそういうモードなのね・・・。
その瞬間、夫の機嫌の悪さを察知した私は思わず身構えた。
機嫌が悪い時、夫は何を言われても悪く捉える。
そして恐ろしいほどに攻撃的になり、これでもかというほど打ちのめしてくる。
それが怖くて話し合う時も心がズシンと重くなっていたのだが。
やはり変わっていなかった。
顔を合わせてから数分後には既に『今日も荒れそうだな』と感じ、絶望していた。