2026年7月24日金曜日

告げなければならないこと

決めたことを伝えるために

中学入学の準備が、

ようやく整った。


本来なら、

それだけで終わるはずだった。


でも、

私たちにはまだ、

やらなければならないことがあった。


それは、

制服をお返しすること。


義実家での同居を前提に、

その近くの中学校の制服を、

夫が勝手に持ってきた。


これが、

元々進学予定だった学校の制服なら、

どんなに良かっただろう。


差し出された時は驚いて、

突き返したくなった。


でも、

それはできず、

渋々受け取ってしまった。


入学の準備は整った。


義実家で同居することもない。


ここまで来たら、

もう後戻りはできない。


自分の中で

早く区切りをつけたくて、

制服は早めに

お返しすることに決めた。


一体、

何て言われるだろう。


考えただけで、

気が重くなった。


それでも、

このままにはしておけない。


何より夫がまた、

『人の誠意をふみにじった』

と騒ぎ立てるだろう。


非常に気の重いことではあったが、

私はお義母さんに

連絡を入れた。


返ってきた言葉

「こちらの中学の準備が

だいたい終わりました」


そう告げると、

お義母さんは

しばらく黙ったまま、

何も話さなかった。


その沈黙が、

怖かった。


ひどく傷つけてしまった気がして、

居た堪れなくなった。


でも、

いつかは伝えなければならないこと。


逃げ続けるわけには

いかなかった。


伝える前は、

とても不安だった。


だけど、

実際に伝えることができて、

気持ちは少しだけ軽くなった。


その後味は、

決して良くなかったけれど。


「毎日ね、

そのことばかり考えてたの」


その言葉から、

お義母さんの気持ちが、

ひしひしと伝わってきた。


私たちには、

何もできない。


ただ、

謝ることしか。


結局、

謝って、

謝って、


最後まで、

謝り続けた。


「また、かけます」


そう言って、

電話を切った。

私たちだけが、別世界にいた

受け入れられない お義父さんから携帯を受け取り、 カメラモードにして声をかける。 「撮りますよ~」 懸命に明るく振舞ったが、 実のところ、 心は沈んでいた。 素晴らしい式だった。 感動に浸ったまま、 終えられると思っていたのに。 夫や義両親の登場により、 それも叶わなくなった。 ...