罪悪感との戦い
お義母さんに泣かれてしまったあと、なるべく考えないようにしながら
過ごした。
そうしないと、
間違った選択を
してしまいそうで。
罪悪感というのは、
人の判断を狂わせる。
夫とのやり取りの中で、
嫌というほど
経験してきた。
だから、
『今は考えるべきではない』
と本能的に判断した。
そうは言っても、
夫からの連絡はくる。
「(お義母さんが)あれからずっと元気がない」
「食べる量も減っている」
非難めいた言葉が届くたびに、
のどの奥まで出かかった
『元はと言えば
あなたのせいでしょう』
という言葉を
のみこんだ。
この時、
お義父さんは
やたらと静かだった。
気配を消しているのではないか、
と思ったほどだ。
この状況は
年末頃になっても続き、
夫は子どもに
プレゼントを贈って
気持ちを動かそうとしていた。
必死さは伝わった。
それぞれの思いも
分かっていた。
お義母さんは、
ただ一緒に暮らしたかっただけ。
純粋に、
そう願っていたのだと
思う。
問題は夫だ。
その気持ちを利用して、
自分の思い通りに
事を運ぼうとしている。
それが見え見えで、
とても嫌な気持ちになった。
事態は何も
動いていないけれど、
心情的には
バタバタと慌ただしい。
気の抜けない日を
過ごすうちに、
気づけば
年が変わろうとしていた。
制服代のために
年が明けたら、
こちらの中学の制服を
作ることになっていた。
お金を
用意しなければ。
いつも家計は
不安だったけれど、
この頃は特に
ひどかった。
お金を捻出するために、
少しでも安いものを買う。
私は朝ごはんを抜いて、
お昼まで耐えた。
お腹が空きすぎて、
豪快な音が
鳴ってしまったこともある。
恥ずかしかったけれど、
みんな笑い流してくれた。
「今日、
朝ごはん食べられなかったの?」
なんて聞かれ、
笑ってごまかす私。
「毎日食べていない」
なんて、
言えなかった。
制服以外にも、
用意しなければならない物がある。
全部購入すると、
かなりの金額になる。
そんな状態だったけど、
子どもを
不安にはさせたくなかった。
これはもう、
私の意地だった。
