長すぎた一日
長い時間一緒に居ると、気持ちも体も疲れてくる。
子どもも、
どこか疲れた顔をしていた。
でも、
アトラクションを一つ終えると、
戻ったら、
またすぐに次へ向かう。
急ぐのには理由があった。
だけど夫たちは、
その姿を
ポジティブに受け取っていた。
「やっぱり、
子どもは元気だな」
盛大な勘違いだった。
でも、
勘違いしてくれていた方が
正直助かった。
我が子が
自分を避けているなんて、
夫は考えもしないのだろう。
そうやって何とかやり過ごしているうちに、
時間はどんどん過ぎていった。
私も、
当たり障りのない会話をしながら、
何度も時計を確認する。
夕方になり、
そろそろ終わりが
見え始めた頃、
お義父さんが言った。
「何時まで居られるの?」
心の中では、
『今すぐにでも
帰りたいくらいですよ』
と思った。
だけど、
そんなことは言えない。
「そろそろ、
お開きにした方が良いですかね」
やんわりと、
帰る時間であることを伝えた。
いつも以上に動き回り、
子どもは
へとへとだった。
きっと今日は、
帰ったら
すぐに寝てしまうだろう。
そう思いながら、
私は夫の
次の一言を待った。
押し付けの愛情
『よし、帰るか』
そんな言葉を、待っていた。
だけど、
返ってきたのは別の一言だった。
「夜ご飯はどうする?」
遊園地で解散だと、
私は思い込んでいた。
子どもも、
きっと同じだったと思う。
それなのに、
そこを出ても
まだ解放されない。
その事実に、二人とも動揺した。
「今日はもう疲れちゃったから、
ご飯はまた別の日にしない?」
別の日なんて、
望んでいない。
それでも、
その場をやり過ごすために
嘘をついた。
だけど、夫は納得しない。
お義父さんも名残惜しそうに、
「ちょっと食べてから
すぐに帰れば良いよ」
と何度も言った。
困った。
この調子では、
いつ解放されるか分からない。
限界の近い子どもは、
遠くを見つめたまま、放心状態だった。
これ以上一緒に居るのは厳しい。
断る言葉を、必死で考える。
周りには、
仲の良さそうな家族連れや、
友人との時間を
楽しむ人たちばかり。
そんな中、私だけが、
夫から逃れるための
言い訳を必死で考えていた。
そんなことを考えているのは、
私だけだった。
