不安定な夫が気になり、Nに相談
意味不明な提案をしてきたり待ち伏せされたり。かと思えば、涙ながらに
「(子ども)に会えなくなって、もう生きる希望がない」
と言ってきたり。
言動があまりにも不安定で、『ちょっとおかしいな』と思うことが増えた。
でも、気になっても本人には聞けないので、こっそりNに聞くことにした。
もちろん『夫には内緒で』という前置き付きだが。
万が一Nが約束を守らずに伝えてしまったら、その時は
「あなたのことを心配したのよ」
とでも言おうと思っていた。
でもNは最後まで言わないでいてくれた。
夫と友人たちは非常に密な付き合いをしている。
家を行き来するなんていうことはしょっちゅうだ。
それで彼らの家族まで親しくなるのがお決まりのパターンであり、うちにも友人たちが来ていた。
泊まったこともある。
といっても雑魚寝だけど。
あんな狭い部屋によく泊まれたものだと感心した。
だから私も彼らと親しくなりそうなものだが、実際にはそうでは無かった。
夫はフレンドリーに接することを求め、一方では必要以上に親しくすることを禁じた。
そんなことを言われたらどうすれば良いの?という感じだが・・・。
与えられた条件の中で役割をこなさなければならなかったので、当たり障りの無い対応に徹した。
そんな感じで表面上は親しくても、実際には電話をかけて相談をするほどでもない。
だから、直接電話をかけるのは気が引けてメッセージを送った。
弁護士に相談していた夫
自分から『弁護士を通さずに直接話し合おう』と言ったくせに、実は相談していた。
この話を聞いた瞬間、『ズルい!』と思ってしまった。
でも、よく考えたら私も相談していたんだから夫を責めることなんてできないんだよね。
それよりも、相談相手の弁護士さんのことがとても気になった。
相手は元々知り合いで、以前から何度か遊びに行ったり飲んだりしている人。
学生時代の仲間内ほどではなくても、ある程度は親しい間柄だ。
以前聞いた話によると、かなり優秀で離婚案件にも強いとか。
そんな人とタッグを組まれたらどうしよう、と一気に不安になった。
それでも、私は私でできることをやっていくしかない。
ため息をつきながら返事をポチポチと打っていたら、Nから『電話にしても良い?』と送られてきた。
それで通話に切り替えた。
どうやらメッセージを打つのが面倒になったらしい。
この時の会話で、いくつか新たに判明したことがあった。
夫は『離婚に強い弁護士』に相談することで勝った気でいたようだ。
何でも自分の思い通りにしなければ気が済まず、私が幸せになるのも許せない人。
だから、やり手と噂される弁護士に相談したのだろうけど。
結果は期待通りでは無かったようだ。
夫の相談相手である弁護士さんは、はっきりと夫に言ったそうだ。
虐待をしていたという事実があるのなら、かなり厳しくなる。
親権を取るのは難しいだろうし、面会も希望通りにはいかない。
義両親との面会も拒絶されれば実現できない。
何より子どもが明確に『No』という意思を示せば無理強いできない。
しかも相手はきちんと働いていて継続した収入がある。
夫が働いて収入を得られるようになったら養育費を支払わなければならない。
財産分与を求めないという時点で大分譲歩してくれているのではないか。
そんなことを言われたそうだ。
痛いところを突かれた夫は意気消沈した。
そして、自暴自棄に陥った。
相変わらず、【先生】と呼ばれる人たちに弱いんだね・・・。
このことは私にとって大きなプラスになった。
今目指している方向が、客観的に見ても間違っていなかったのだと証明されたようなものだ。
『そのまま進んで良いんだ』と思えて嬉しくなった。