2025年9月23日火曜日

進級時にはお金が飛ぶように消えていく・・・

同情するくらいなら出て行ってくれ

季節はゆっくりと春へと移り変わり、私たちは進級の準備に追われていた。

入学時には驚くほどのお金がかかるが、進級時も侮れない。

地味にダメージを与える出費が続き、お財布の中身を心配しながら過ごした。

私にとって、こんな風にお金がかかることも実は幸せだったりする。

それって子どもと一緒に過ごせているということだから。

以前、夫に子どもを連れて行かれた時には絶望した。

『もう自分の人生には何も残って居ない』と全身から力が抜け、何をする気力も起きなかった。

あの時、気持ちが回復する前に本能から子どもを取り戻そうと動き始めた。

頭を使って理性的に、というよりは本能だった。

こんなことで諦められない。

何も無くても良いから子どもと一緒に居たい。

ただ、それだけだった。

その時を思えば、少々お金がかかることくらいわけない。

と言っても、子どもが望むものを全て揃えてあげられなかったのだけれど。

とにかく、私にとってかけがえのない時間だった。

毎年そのタイミングになると、『やりくりどうしよう』という感じだったから。

夫も気づいていたようだ。

春だから出費がかさんで懐具合が厳しいんだな、と。

それで、わざわざ

「お金大変でしょ」

と言ってきた。

しかも、

「家出なんてしなければ良かったんだよ」

と意味不明な説教をされた。

離れて暮らす子どもが新しい学年になるのだから、普通は子どもの様子を気にかけたりするんじゃないの?

それが、また『お前の自業自得でお金が無いんでしょ。反省した?』という話になるなんて。

いつもはスルーできるのに。

この時は何故がとてもショックを受けた。


また洋服が小さくなったね

子どもは着実に成長していた。

また洋服が小さくなったね。

そんな会話が増えた。

一緒に買いに行って、楽しくショッピングして、時々は外食も。

傍から見たら十分幸せそうに見えたと思う。

だけど、外に出ると家族連れが羨ましくて眩しくて仕方がなかった。

無性に悲しくなり、涙ぐむことも・・・。

それを子どもに悟られたくなくて、わざと明るく振舞った。

そしてどっと疲れるという無限ループ。

実はこの頃、こっそり心療内科を初めて受診した。

ふいに涙が出てくることがあったり、将来を考えると不安で眠れない日が続いたから。

誰にも見られたくなくて、縁もゆかりもない場所のクリニックを選んだ。

仕事の昼休みに予約を取り、平日仕事に行くフリをして受診。

待っている間も、色んなことを考えて頭の中がグルグルしてしまったが、いざ診察室に呼ばれたら貝になった(笑)

医師も困っただろうな。

話を聞こうとしたらダンマリなんだもの。

私も色々話したいことがあったのに、言葉が出て来なかった。

焦れば焦るほど言葉が出なくなり、そんな私を医師が優しく見守ってくれた。

進級時にはお金が飛ぶように消えていく・・・

同情するくらいなら出て行ってくれ 季節はゆっくりと春へと移り変わり、私たちは進級の準備に追われていた。 入学時には驚くほどのお金がかかるが、進級時も侮れない。 地味にダメージを与える出費が続き、お財布の中身を心配しながら過ごした。 私にとって、こんな風にお金がかかることも実は幸せ...