2025年9月10日水曜日

夫、辞表を出す

たった数か月で辞めた

ずっと辞めたいとは言っていたが・・・。

ただ単に愚痴を吐きたいだけなんだと思っていた。

いつかは辞めるとしても、それはもっとずっと先の話。

流石にたった数か月では無いだろうと踏んでいたのに。

夫はあっさりと辞表を提出した。

あんなにブランクのある人を雇ってくれる所なんて滅多に無い。

スキルだって中途半端だし、意欲もあるとは言えない。

しかも、ちょっとしたことで周りに敵対心を抱くから使いにくかったに違いない。

正直もう正社員の仕事は無理かもしれないな、と思っていたところに舞い込んだ内定の知らせだった。

あの時は私の方が感激してしまった。

もっとも本人は就職活動をし始めた頃から自信満々で、自分が選ぶ側だといわんばかりの態度。

そんなに自信があるのならスキルも凄いに違いないと思われた可能性もある。

とにかく、私なら恩義を感じてしまいそうなその会社に対し、夫は不満しかなかった。

俺はもっと評価されるべき。

周りが駄目だ。

あんな会社なら俺がトップに立った方が上手くまわる。

聞いているこちらが恥ずかしくなるくらいの発言だった。

『どこの中二病よ』と内心思っていた。

常に周りを下に見ているから、特別扱いされなければ気が済まないのだろう。

それで思い通りにならないから辞めることにした、というところか。

威張っている割には行動が浅はかで、しかも独りよがりなのだ。

結局、復帰後最初の仕事は数か月で終わりを迎えた。


ジェンダー平等に目覚めた夫

なぜ男ばかり働かなければならないのか。

夫はそんな疑問を持ったようだった。

男だからとか女だからとか関係なく、働ける人が働けば良いんじゃないの?みたいな。

確かにそうだとは思う。

でも、そもそもあなたは働いていないではないか。

そんな大きなことを目指す前に、まず家庭内の不平等を是正して欲しかった。

この時、夫が何を言いたかったのかと言うと・・・。

恐らくだが『これからもお前が働いて支えてくれ』ということだと思う。

少しの間働いて、きっと嫌になったんだろう。

離婚に向けて話し合っている最中なのにね。

こんな茶番に付き合っている余裕は無かったので、

「もっと良い所が見つかるよ」

と言っておいた。

素っ気ない態度を貫いたので私に寄りかかれなそうだと感じたのか、夫は途端に機嫌が悪くなった。

当たられるかな?と身構えたら、すぐに元気が無くなり、

「俺はもう駄目だ」

と弱気なフリをした。

なぜフリだと思ったのかというと・・・。

夫はどんな時でもめげたりしないからだ。

自分は特別な存在だと思い込み、上手くいかないことは全部周りのせい。

何があっても自分は悪くないというスタンスを貫いた。

これが通常運転の夫であり、私が日ごろからサイコパス味を感じる部分でもある。

実は私がこの事に気づいたのは離婚した後だ。

話し合いを続け、あーだこーだしているうちには何も気づかなかった。

風邪を引くのも怖かったあの頃

体調不良は自己責任 普段から些細なことで腹を立て、理不尽な怒りをぶつけてくることの多かった夫。 体調不良にも非常に厳しかった。 どんなに気を付けていても、風邪くらい引く時はある。 だが、夫はそれを許さなかった。 咳が出れば冷たい目で見られ、鼻をかめばため息をつかれた。 わざわざ近...