2024年9月30日月曜日

無視されるのが辛い

まるでそこに居ないかのように扱われる苦痛

暴言や物を壊されることももちろん嫌だったけど、無視は色んな意味で堪えた。

一緒の空間に居るのに、まるでそこに居ないかのように扱われる苦痛。

それがいつ終わるかなんて分からない。

決めるのは夫なのだから。

永遠に続くと思われるような重苦しい時間は私から思考力を奪っていった。

何か言われても、咄嗟に考えるのは夫が喜びそうな答えを見つけることで。

そこに自分の意思なんて無かった。

上手い答えが見つからない時は、早く何か言わなければと焦った。

そんな私をあざ笑うようにいつも嫌味を言う夫。

とうに限界を迎えていたはずなのに、それに気づくことなく結婚生活は続いていた。

ある時、子どもが保育園でハロウィンの話を聞いてきた。

お友達が家でパーティーをするのだと言う。

子どもは何をするのかも分からずに、『それをやりたい』と言った。

多分、お友達が楽しそうに話すのを見て羨ましくなったのだと思う。

今は百均に行けば色んなグッズが揃う。

我が家だってプチプラで集めたグッズでパーティーをすることもできる。

だから、子どもが望むのならやってあげたい気持ちになっていたのに・・・。

夫は話もよく聞かずに『そんなのやらなくて良い!』と怒った。

いきなりキレられて驚いている子どもに対し、

「お前、その日に何するか知ってるのか?」

と詰め寄り、答えられないでいると『ほらな』という感じで鼻で笑った。

「知りもしねーくせに何でも羨ましがるな!」

と鬱陶しそうに言われた子どもは悲しそうだった。

何をするのか答えてみろと言われたって、その時子どもはまだ3歳。

上手く説明できるはずもない。

その時に私がフォローできれば良かったのだが、あまりの剣幕に驚いて何も言えなかった。

その件を境に、夫はしばらく私たちを無視した。

自分の意見を通したくせに何が不満なのだろう。

話しかけても決して答えようとはしないし、そのくせ傍で話していると大きなため息をつくので本当に息苦しい時間だった。


子どもや私が楽しそうにするのを嫌う夫

無視が始まってしばらく経つと、急に何事も無かったかのように元通りになるのが常だった。

そのギャップには戸惑うばかりだったが、蒸し返したところで良いことなど一つもない。

何に怒って、機嫌が直るきっかけは何だったのか。

それらは全て曖昧なまま、一定期間ごとに無視は繰り返された。

期間はその時によってまちまちだが、短ければ2~3日で終わる。

しかし、長いと2週間を超えるようなこともあるので気を抜けない。

何度もこのようなことがあると精神的にも疲れてくる。

だから、機嫌が悪くなりそうな兆候が見られたらそこで食い止められないかと考えた。

よくよく観察してみると、子どもや私が何かを楽しんでいる時に機嫌を損ねることが多かった。

特に子どもがはしゃいで楽しむことに対し、嫌悪感があるようだった。

私に対しては、実家に帰省する前には決まって機嫌が悪くなった。

これに関して、私が自分の実家にばかり帰っていたのでは?と言われることもあるが。

決してそんなことはない。

帰省は大体年に2回ほど。

1回あたり5日間程度の滞在だった。

実家は遠かったが義実家は近かったので、義両親は週に1~2回ほど我が家に来ていた。

確かに泊まることは無かったけど、頻度としては圧倒的に義両親に会う回数の方が多かった。

それなのに、年に2回の帰省もダメなのかな。

そういう空気を察知してからは、夫の目の前で実家に電話もできなくなった。

それで電話をかけるのは専ら仕事帰りの歩いているタイミングになった。

時々、たった数分間の電話。

それさえも夫からの電話により途中で切らなければならないことも・・・。

出なければ『携帯を持っている意味がない』と怒られ、無能だと責められるから。

もうその頃には自由というものが何だったのかも分からなくなっていた。

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