2025年8月23日土曜日

長引く別居生活で失ったもの

やはり金銭面での負担は大きかった

離婚したいと思っても、なかなか応じてもらえず。

別居生活は予想していたよりもはるかに長引いた。

その間、前向きに頑張ろうと思えたり、諦めのような気持ちが出てきたり。

精神状態をフラットに保つのが難しかった。

そんな日々の中で失ったものは数えきれないほどある。

真っ先に思い浮かぶのは、やはり金銭面での負担だ。

普通に暮らすよりもお金がかかり、将来への不安が大きくなった。

その間も子どもはどんどん成長し、備えはどんどん目減りしていった。

本当はもっとお金をかけてあげたい部分があるのに、それもできない。

そういったジレンマを抱えながらも、夫を怒らせないように慎重に交渉を進めた。

時々はプチ爆発を起こして、

「いつになったら家を出て行ってくれるの?」

「そろそろ本格的に離婚の条件を決めたい」

と伝えたこともあった。

結局何も変わらなかったのだけれど・・・。

もういっそのこと、実家の両親に伝えてしまおうか、と考えたこともあった。

でも現状を知ったら心配するだろうなと思うとなかなか言えず。

そういう葛藤は、全てを知っている姉に相談した。

実は、家出別居中に私たちは何度か実家に帰省している。

まるで何事もなかったかのようにシレっと実家に行き、いつも通り過ごした。

ほとんど来なかったのに急に年に何度も帰省するようになったり、滞在日数も延びたから。

もしかしたら、『あれっ?』とは思ったかもしれない。

でも、何も言われなかった。

その代わり、こちらに戻る時には

「また来てね。いつでも待ってるから」

と言ってくれた。

そう言ってもらえる場所があるというのは非常に心強い。

帰れる場所があったから頑張れたのだと思う。


自宅という本来安心できる場所が無い

多くの人は自宅が一番安心する場所なのではないかと思う。

私もそういうタイプの人間だが、別居中は部屋の契約を結べなかった。

家を出て金銭的に厳しい、というのももちろんあった。

でも、それだけでなく、どこに借りるべきなのかも分からなかった。

子どもが『転校したくない』と言うからだいたいのエリアは決まっていたのだが・・・。

あまり元の家の近くには住みたくなくて。

家賃が高すぎるエリアもダメだし、治安が悪い所も避けたい。

色んな条件があり、それを満たすだけでも一苦労だった。

更に、夫に無断で勝手に借りることもできず、そのあたりも悶々とした。

後から部屋を借りたことを知ったら暴れるだろうから事前に知らせておかなければならない。

たったこれだけのことなのに、私にとっては非常に気の重いことだった。

反応を想像しただけで心臓がバクバクした。

それに、知らせたとしても何やかやと難癖をつけてくることは容易に想像できた。

どうせ怒られるのなら本当はこっそり動きたかった。

でも、言わないという選択肢を与えないのが夫なのだ。

そんな感じで、あの当時は現状維持で仕方がないと思っていた部分もある。

安心できる家を借りたいと思って夫を促したり賃貸探しをしたりもしたけど。

ふと『このままで良いかな』と思う瞬間もたびたびあった。

子どもにとっては、家を出るまで自宅が一番危険な場所だった。

恐ろしいパパが居て、いつ虐待されるか分からない。

家という密室で助けてくれる人もいない。

ママが帰るまではどうにかして自分で身を守らなければならなかった子どものことを考えると安心できる場所を用意してあげたかった。

私が部屋探しをした時、そういった思いに突き動かされていた気がする。

ともすれば無気力で何もせずに怯えて暮らすだけの毎日になりそうなところを子どもの存在が救ってくれた。

外に目を向け、未来に向かって動こうという気持ちにさせてくれた。

やっぱり子どもの存在って偉大だな。

長引く別居生活で失ったもの

やはり金銭面での負担は大きかった 離婚したいと思っても、なかなか応じてもらえず。 別居生活は予想していたよりもはるかに長引いた。 その間、前向きに頑張ろうと思えたり、諦めのような気持ちが出てきたり。 精神状態をフラットに保つのが難しかった。 そんな日々の中で失ったものは数えきれな...