2025年2月25日火曜日

束縛の激しい夫との生活に自由は無かった

一から十まで全て管理したい夫

結婚してからの生活は、全て夫から管理されていた。

一から十まで全てのことを決めなければ気が済まない人なので私に自由は無かった。

そうは言っても暮らしていたらいつも同じようにはいかないこともある。

ルールだって状況的に守れないことも・・・。

だけど、夫は例外を許さなかった。

自分の言うことを聞けないのなら、もうお前に妻の資格はないという態度を取った。

最初の頃はそれが怖くて何でも言う通りにした。

そして言う通りにしているうちに段々と自分の考えを失ってしまった。

それに気づいたのはだいぶ後なんだけど。

そのせいで家を出るという決断も遅れた。

あの頃の私は、苦しくてもただ悩んで悲しんで心の中で『辛い!』と叫ぶだけ。

心の中で叫んだって誰にも気づいてもらえないのに。

気付かれてしまったら、今ある最低限の幸せさえ崩れてしまうのではないかと恐れた。

実際にはそこに幸せなんて無かったんだけど。

それが幸せだと思い込まされていたおかげで一歩踏み出す勇気が出なかった。

子どもも同じだ。

父親の言う通りにしていれば最悪のことは起こらないと教え込まれた。

だから、辛い状況の時には夫にすがるような気持ちで暮らし、他の人たちの言うことを排除してきた。

外から何かを言ってくる人たちは【悪意を持っている人】と思い込まされていた私たちにとって周りは敵だらけだった。

善意で声をかけてくれた人からも距離を取り、家族三人だけの生活。

いつしか外部の声は聞こえなくなった。


理想的な妻であり続けなければならない

メイクは薄めにすること。

派手な色の口紅はダメ。

スカートはできるだけはかず、足を出さない。

髪型はボブ以上にする。

言葉遣いに気を付けて綺麗な話し方をする。

太ってはいけない。

老けてはいけない。

いつでもニコニコしていなければならない。

夫のことを優先し、良い妻良い母であり続けること。

しっかりと仕事をしつつ家事も手を抜かない。

夫の家族や友人を大切にする。

夫婦生活には応じること。

これらが夫が私に求めたことであり、それもほんのごく一部だ。

ここには書ききれないくらいのルールがあり、全て守るのは非常に困難だった。

時々破ってしまうこともあったのだが、そうすると目も合わせてくれなかった。

まるで重罪を犯したかのような扱いを受け、そのたびに悲しくなった。

私、そんなに悪いことをしたかな?

少なくとも家族をないがしろにするようなことはしていない。

それなのに、完璧に守らなければ存在を認めてもらえないような生活で悲しかった。

そういう生活を送って居れば、段々と夫への気持ちにも変化が出てくる。

次第に好きなのかどうかも分からなくなったのだが、夫は私に愛情表現し続けることを求めた。

でも、愛情が枯れかけているのだから与えられるものはほとんどない。

夫は目に見える形での愛情を欲しがって夫婦生活にも固執した。

しかし、私は受け入れることができず・・・。

仕方なく応じる時には辛くて辛くて仕方が無かった。

心が死んでいくってこんな感じなんだ、と思った。

応じるたびにすり減る心。

もう嫌われても良いから断ろう。

そう思い、勇気を出して伝えても夫が納得してくれることはほとんど無かった。

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