2026年3月17日火曜日

応じない勇気 - もう夫の意見には従わない

夫の誤算 ― 思い通りの妻はもういない

何でも思い通りになる妻は、

もう居ないのだ。


そのことを、夫は

どうしても受け入れられなかった。


離れてからも、

事あるごとに意見してくる。


したり顔で助言されても、

素直に聞くことはできない。


こちらのことを想っているようには、

どうしても見えないのだから。


むしろ、

未だにコントロールしたいのが分かり、

嫌気がさした。


何かあるとすぐに過去を思い出し、

ふさぎ込む私たち。


連絡がない時でさえ、

嫌な思い出から解放されなかった。


夫の顔を思い出すたびに、

心臓をギュッと掴まれるような

恐怖に支配される。


それが、たまらなく苦しかった。


そんな状況ではあったが、

あの時私は


「思い通りになんてさせない!」


と、さっさと入塾を決めた。


たくさん話して、

子どもが本当は行きたい所も分かった。


あとは動くだけ。


「もう、どうにでもなれ!」


そう思って決断した。


困ったのは、

子どもが自分を卑下する癖が

どうしても抜けなかったこと。


「行ってもどうせ意味が無い」


その言葉に、ため息が出た。


でもこのため息は、

子どもにがっかりしたからではない。


そうさせてしまったことが、

悔しかったからだ。


すっかりやる気を失くした子に、

どんな言葉を伝えたら

もう一度前向きになれるのか。


私は悩んだ。


結局、

こっそり入塾の手続きを行った。


もし本当に行きたくなければ、

その時にまた考えればいい。


多分、この決断は

夫にとって誤算だった。


自分が許可しなければ

何も決まらないと、

高をくくっていたと思う。


「自由に選んでいい」そう伝えた日

実質的には母子家庭ということもあり、

経済的な制約はもちろんある。


でも、その範囲の中なら

自由に選ぶことができる。


それを、子どもに示したつもりだ。


手続きを済ませて伝えた時、

子どもは驚いて言葉も出なかった。


でも次の瞬間、

頬がゆるみ


「え~、行ってもいいの?」


と嬉しそうな声をあげた。


その姿を見て、

決断して本当に良かったと思った。


この動きに対して

不満を募らせていたのは夫である。


何度も連絡してきて、

不機嫌をまき散らした。


時には我が家に

突撃訪問することもあった。


そんな時は居留守を使ったり、

なるべく家に居ないようにした。


少し贅沢だけれど、

来そうな気配があると

外食して時間を潰すこともあった。


よく行っていたのは

ファミレスのサイゼリヤ。


安いし、

子どもの好きなメニューも多い。


とはいえ、

我が家の経済状況に余裕はない。


だから私の定番は

ミラノ風ドリア。


子どもには


「何でも好きな物を食べていいんだよ」


と伝えた。


喜ぶ顔を見るのも、

私にとっては至福の時間だった。


夜に子どもと二人、

家に帰れず外で過ごすのは心細い。


それでも、

人がたくさんいる賑やかな場所は

どこか安心できた。


そして、

食事の時間はやっぱり楽しかった。


そうやって私たちは、

小さな幸せを見つけながら過ごした。

応じない勇気 - もう夫の意見には従わない

夫の誤算 ― 思い通りの妻はもういない 何でも思い通りになる妻は、 もう居ないのだ。 そのことを、夫は どうしても受け入れられなかった。 離れてからも、 事あるごとに意見してくる。 したり顔で助言されても、 素直に聞くことはできない。 こちらのことを想っているようには、 どうして...