執着する夫の性格は義両親譲り?
虐待被害を受けた子どもはパパが嫌いだ。義両親のことはパパほどではないが苦手なのかな、と感じることが多い。
多分、あんなパパで無かったら義両親にもそれほど苦手意識を持たなかったのだと思う。
こんなタラレバを考えること自体が無意味で、かえって虚しくなるんだけど。
それでも考えずにはいられない。
実際には存在しない世界を想像し、そのたびに思う。
誰かあの人の記憶を消してくれないだろうか、と。
私たちのことを綺麗サッパリ忘れてくれたら、こんな幸せなことはない。
義両親は、妻や子どもに対して理不尽な怒りをぶつけ続ける息子を常に擁護していた。
子どもが虐められた時だって、何も悪いことをしていないにも関わらず、
「パパが怒ってる時は『ごめんなさい』しちゃいなさい」
などと誤った助言をしていた。
納得のいかない子どもが黙っていたら、
「ほらっ!早く言わないとまた怒られちゃうよ!」
と急かし、夫はそれを満足そうに眺めていた。
こういうエピソード一つとっても歪んでいることを実感する。
そんな義両親が子どもを引き取りたがっていたのは自分たちのためだったのか、それとも息子を想ってのことだったのか。
それは今でも分からない。
ただ一つ言えるのは、彼らもまた凄まじいほどの執着を見せていた。
あの手この手で子どもをその気にさせようとする義両親
子どもを自分たちの方に向かせるためには、何かプレゼントするのが一番だと考えたようだ。
それで私に探りを入れてきた。
「(子ども)ちゃんは今何が好き?」
「欲しがっている物ある?」
と連日メッセージを送ってきて、そのたびに、
「今は特にお気に入りは無さそうですね~」
と答えていた。
それで済めば良かったんだけど・・・。
彼らはそんな簡単に諦めるような人たちではない。
私が何か情報を隠し持っていると思い込み、どうにかして聞き出そうとしてきた。
ある時は、どうやってリサーチしたのか分からないが『同年代の子に人気のグッズを買ったから』と連絡してきた。
取りに来るように言われても、正直気が進まなくて。
でも、送ってもらう訳にもいかず渋々応じた。
こういう時、宅急便で送ってもらえれば非常に楽なんだけど。
私たちの場合には居場所を知られてはいけなかったので、直接会うしか方法が無かった。
待ち合わせ場所に向かう時にはいつも『夫もいるのではないか』という恐怖にさいなまれ、足が止まってしまうことも。
本当はそういう気持ちを分かってもらいたかった。
それなのに、恐怖心を持つこと自体が間違いなのだと逆に諭された。
「必要以上に怖がり過ぎているんじゃないか?」
これは実際にお義父さんから言われた言葉だ。
私たちがされてきたことがどれほど軽く受け止められているかを実感した一言だった。
