別居しても成績にうるさい
夫は子どもに対して非常に厳しかった。常に厳しいわけでは無かったが、9対1くらいの割合で辛く当たった。
虐めぬいてギリギリの状態にまで追い込んだ後、ほんの少しの間だけ優しさを見せる。
その瞬間だけを切り取れば、子どもを猫可愛がりしている父親に見えると思う。
でも実際は、執拗に虐めて憂さ晴らしをしている感じだった。
そんな夫も離れてからは『変わったのかな』という部分もあった。
多分私たちが戻ってくるように偽りの優しさを見せていただけなのだが。
それが分かっていても、単純なので嬉しくなったりした。
戻ることはできなくても、離婚後は普通のやり取りができるようになるかもしれない。
そんな期待をし、そのたびに裏切られることの連続で・・・。
別居後3カ月くらいには、とうとう期待することも無くなった。
はっきり言って夫は舐めていた。
私たちが相手なら言いくるめられると考えていたのだろう。
思い通りに行かないことを理解し始めてからやっと現実を知ったみたい。
それでも『自分は父親だ』というスタンスは崩さず、色々な注文をつけてきた。
特に嫌だったのが子どもの成績に関してだ。
あんなに虐待していたんだから子どもを思う気持ちなんてないだろうに、通知表をもらうタイミングでいつも『見せろ』と要求した。
いつもより頑張った所があっても決して褒めることはない。
常に粗探しをしていたから、なるべく見せたくなかった。
でも、強く言われたら従わざるを得ない。
しつこく何度も催促された時、一度だけ
「そんなに成績のことを厳しく言うのなら、もっと自分もお手本になるような振る舞いをしてよ」
と言ったことがある。
普段の私からは想像もできないくらい大胆な発言だが・・・。
実はそんなことを言うつもりは無かった。
頭の中でぼんやりとそんな悪態をついていたのが口から出てしまったというのが本当のところ。
聞いた途端に夫の機嫌は悪くなり、怒鳴られて電話は切られた。
ドキドキしたけど、電話を終えることができたのでホッとした。
子どもの自尊心を傷つけた夫を許せない
夫はしつこい。
自分が少しでも気になったら納得するまで言ってくる。
最悪なことに、子どもの成績は夫のもっとも関心の高いことのようだった。
一緒にいた頃なんて、どんな時でもテストを逐一チェックしていた。
点数を見るだけでなく、字の書き方や解答の仕方まで指摘。
6歳やそこらの子どもがそんな細かいことを言われたって、その通りにできるはずがない。
それでまた同じことをしてしまうんだけど・・・。
それも虐待のきっかけになっていた。
少しでも反論しようものなら物凄い勢いで怒られるから、できれば通知表のことを忘れていて欲しかった。
でも、そういうことは絶対に忘れてはくれなくて、いつも憂鬱な気持ちに。
ああいう人って、ちょっと見た感じでは教育熱心に見えるから厄介なんだよね。
『お子さんのこと大事なんだね~』なんていう勘違いもされていたけど。
本当は夫が満足したいだけ。
優秀な子どもの父親というポジションが欲しいから思い通りにならないとキレる。
子どもにしたら迷惑な話だ。
否定ばかりされた子どもは、自分を卑下する癖がついてしまった。
本当はそんなことなくても、『自分はだめだから』みたいになってしまうのが可哀そうで・・・。
そんな風に変えてしまった夫のことを許すことができない。
