2026年10月23日金曜日

別居を詮索する人たち

興味津々に近づく人々

ある日、

仕事帰りに寄ったスーパーで

知人に出くわした。


顔を合わせれば

世間話をする程度で、

親しいというほどでもない。


その人に開口一番、言われたのが、


「もしかして、

旦那さん、どこかに行ってる?」


だった。


最初は意味が分からず、


「え? それは……」


と固まってしまったら、


「お子さんと二人暮らしなの?」


と聞き直してきた。


どうやら、家に夫がいないことを

不審に思ったらしい。


咄嗟に、頭の中で

当たり障りのない答えを探した。


ただ、

どこまで伝えたらいいのか分からない。


別居や離婚は、

デリケートな問題だ。

誰にでも、ぺらぺら話すべきではない。


近しい人にだけ

知ってもらっていれば、

それでいいと思った。


中には、こういう話題に飛びついて

根掘り葉掘り、

質問攻めにする人もいる。


そして、話に尾ひれがつき、

意図しない形で

広まってしまうこともある。


いつしか、

興味本位で聞いているのかな?

と感じる相手には、

警戒するようになった。


知人からの質問攻め

詳細はあえて明かさず、

「そうなんだよ」

とだけ答えた。


二人で暮らしている。

その部分だけを肯定した形だ。


でも、

知人が期待していたような

答えではなかったのだろう。


そこで話は終わらず、

次々と質問を投げかけてきた。


「えー? 何で?!」


大げさに驚き、

理由を聞き出そうとする。


その反応がまたオーバーで、

演技じみていて、

何だか嫌な気持ちになった。


「まあ、色々あって……」


それだけで察してほしい。

そう思うのは、

わがままなのだろうか。


そんな願いもむなしく、

知人は何度も、


「何があったの?」


と聞いてきた。


ついにはかわすこともできなくなり、

とうとう別居中であることを白状した。


「今、別居中なんだ」


それだけ伝えると、


「そっか。大変だね」


と、知人は気の毒そうな表情になった。


ようやく納得してくれたような

雰囲気に、ほっとした。


別れ際には、


「なんでも相談に乗るから」


と言われたが、

相談できるはずもなかった。


何だか、どっと疲れた。


人の不幸は蜜の味と言うけれど、

実際に、面白おかしく

見ている人もいるのかもしれない。


人目が気になっても、

子どもと二人で暮らす方が

何万倍も幸せなのだけれど。

別居を詮索する人たち

興味津々に近づく人々 ある日、 仕事帰りに寄ったスーパーで 知人に出くわした。 顔を合わせれば 世間話をする程度で、 親しいというほどでもない。 その人に開口一番、言われたのが、 「もしかして、 旦那さん、どこかに行ってる?」 だった。 最初は意味が分からず、 「え? それは……...