自信が持てない
どんな結果が出ても、子どもは自分を卑下する。
長年、
誤った価値観を
植え付けられてきたからだ。
悪い点の時には、
努力が足りない。
能力がない。
やる気がない。
罵詈雑言を浴びせられる。
良い点の時でも、
この程度は当たり前。
満足するな。
喜ぶなんて、
向上心が足りない。
結局は、
ただ貶めたいだけ。
人は、
言われ続けると、
それが正しいことだと
信じてしまうようだ。
私がいくら否定しても、
信じてくれなかった。
だって、
パパが〇〇って言ってたから。
そう言い、
夫の言うことを鵜呑みにする。
そんな経験の繰り返しで、
自分は物凄くダメな子なのだと、
思い込むようになった。
自信が持てないというのは、
とても悲しいことだ。
いくら褒めても、
子どもの心には届かないし、
喜ぶこともないのだから。
そんな子にも、
ようやく変化の兆しが表れて、
ホッとしていたのに。
夫のなじる声が聞こえた子どもは、
意気消沈した。
テストが怖い
「パパ、何て言ってた?」
本当は分かっているだろうに、
子どもは確かめるように言った。
あんな人の発言のせいで、
二度も傷つく必要は無いのに……。
大声で怒鳴り散らすものだから、
少し離れた場所でも
聞こえていたはずだ。
それなのに、
わざわざ聞いてきた。
「別に……。
そうなんだー、っていう感じ」
私も、
あえて嘘をつく。
子どもを傷つけたくなくて、
時々こういう嘘をついた。
そのたびに、
子どもは泣き笑いのような表情になり、
「本当のこと言ってよ」
と言う。
夫のことなんて気にしないで、
心穏やかに暮らしたいのに。
離婚もできていない状況では、
気にせざるを得なかった。
「テスト、怖いなー」
「次は期末か……」
そう呟いた子どもの表情が、
今でも忘れられない。
モンスターのような夫と
闘ったあの日々は、
本当に苦しかった。
苦しくて、
苦しくて、
必死でもがいた。
当時は大変だったけれど、
もがき続けたから
”今”があるのだと思っている。
