やりくりに頭を悩ませる日々
その頃、籍は入っていたが、実質は母子家庭。
夫からのサポートも無いし、
公的な支援も受けられない。
離婚届を出せば、
母子扶養手当なども
貰えるんだろうけど。
でも、私にとっては
それ以上に大切なものがあった。
夫との生活に戻らず、
子どもと二人で暮らすこと。
お金はもちろん大事だし、
「もう少しあれば」
と思うことも少なくない。
それでも、経済的に厳しくても
夫との生活に戻るよりは
ずっとマシだった。
そもそも、
夫も無職の期間が多く、
一緒に住んだとしても
経済的に潤う可能性は低い。
だったら、
離れてストレスフリーに暮らした方が
よほど良い。
二人の生活は幸せで、
安心できて、
満たされていた。
だからこそ、
何としてでも守りたかった。
問題は、
やはり日々の生活のことだった。
やりくりに頭を悩ませながら、
試行錯誤を繰り返した。
一番大きいのは家賃で、
その次が食費。
食費も努力次第では
少し削れるけど、
大した差は出ない。
元々かなり倹約してるからね。
水道光熱費は、
一人暮らしの人よりも少ないくらい。
携帯も月々千円台の利用料だし、
塾は必要最低限のコースにした。
削れるところは、
もう十分に削っていた。
それでも、毎月の生活は
決して楽ではなかった。
そんな私たちを見ても、
夫は他人事だった。
他人事で良いから、
本当に他人になってください。
いつも、そう思っていた。
副業を考えたことも
足りない分を補うには、
他からも収入を得るのが
手っ取り早い。
幸い、うちの会社は
副業OKとされている。
実際に、
副業している社員もいる。
だから、私も
副業を考えたことがあった。
でもね、
不在の時に夫が家に
押しかけてくるのが怖かった。
子どもはきっと、
怖いから追い返せない。
ドアを開けなくても、
ずっと外に居座られたら
恐怖で何も考えられなくなる。
夫が副業のことを知ったら、
どんな行動に出るかも
考えてしまった。
「余裕があるんだろ?」
と支払いを回される可能性や、
「心置きなく2つの仕事をするには
同居した方が良い」
と、再び同居の件を蒸し返す可能性。
せっかく離れて暮らしているのに、
また夫に生活を握られる。
そんな未来ばかりが
頭に浮かんだ。
悪い想像ばかりしてしまう。
それで、
行動に移せなかった。
毎月、給料日から10日も過ぎれば
残金が心許なくなり、
支払いが発生するたび不安に。
このままで大丈夫なのかな。
そう思うこともあった。
それでも、
夫のもとに戻ることだけは
考えられなかった。
そんなとき、
いつも『大丈夫』と
自分に言い聞かせた。
大丈夫。
大丈夫。
あれを乗り越えてきたんだから。
私たちは、きっと
大丈夫。
その言葉をお守りのように
何度も心の中でつぶやいた。
