2026年2月24日火曜日

笑顔が消えた日

「楽しそうにして欲しい」という要望

子どもの意識は、

どこか遠くにいってしまっていた。


声をかけても、反応が薄い。

まるで、ここにいないみたいだった。


それを見て、義両親は不満そうな顔をした。


「(子ども)ちゃん、どうしちゃったの?」


責めるような言い方だった。


どうしたらいいのか、

私にも分からない。


ただ一つだけ思ったのは――


本当に子どものことを考えてくれるなら、

今は、そっとしておいてほしい。


それなのに、

何度も話しかけ、

返事をさせようとした。


そのたびに、

子どもの表情は固くなっていった。


それが気に入らないのか、

お義父さんの口調も強くなっていく。


完全に、悪循環だった。


やがて会話はなくなり、

テーブルの空気は冷えきっていった。


「こういう場所では、

 楽しいって思うもんだろ」


その言葉だけが、

場違いに響いた。


もう、限界だった。


私は立ち上がり、

「そろそろ失礼します」

と伝えた。


会計票を取ろうとすると、

「それはいいから!」

強い口調で止められた。


「ごちそうさまでした」


だけ言って、

私たちはその場を後にした。


笑顔が消えた

家に戻ってから、

子どもはほとんど笑わなくなった。


表情がない。


声をかけても、反応が薄い。


義両親も、パパもいないのに、

まるで、まだあの場にいるみたいだった。


私は動揺していた。


子どもを守るつもりだったのに。


もしかしたら――


一緒になって、追い詰めてしまったのかもしれない。


不安になって、

何度も声をかけた。


大丈夫?

どうしたの?

何か言って?


でも、途中で気づいた。


これじゃ、さっきと同じだ。


もう、どうしたらいいのか分からない。


義両親は、放っておいてくれない。

夫が何をしてくるかも分からない。


その中で、


どうやって、この子を守ればいいの?


膝を抱えて、

小さくなっている子ども。


その姿を見ていたら、

涙が止まらなくなった。


私はそっと近づき、

覆いかぶさるように抱きしめた。


声には出さなかったけれど、


心の中で、何度も思っていた。


ごめんね。

守れるママになるから。


もう少しだけ、待っててね。

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