お出かけの準備
翌朝、早起きして、おにぎりを握った。
家で食べて行けたら
良かったのだけれど。
時間的に早すぎて、
二人とも食べられそうになかった。
それで、
「おにぎりを握って持って行こう」
ということになった。
用意していたふりかけを混ぜて、
アツアツのご飯を手のひらに乗せる。
まだ湯気がたっぷりと出ていて、
大人の私でも
放り出しそうになるくらいだった。
少しだけ冷ました後、
海苔を巻いてアルミホイルで包み、完成。
水筒のお茶には
氷をザクザク入れた。
準備ができたところで、
子どもが起きてきた。
うちの子の朝の準備は、
とてもスピーディーだ。
私が持ち物の確認をしている間の
ほんの数分で終わった。
さあ、行こう。
清々しい気持ちで、
玄関のドアを開けた。
日常がキラキラ
夏と言っても、
早朝は案外涼しかった。
電車に乗り、
ぼんやりしながら
外の風景を眺めた。
何だか全てが
キラキラして見える。
何も心配事がないと、
日常の風景が
こんなにも
キラキラして見えるのか……。
私は感動しながら、
その風景に見入った。
子どもは私よりも朝に弱いので、
半分寝ているような状態で
眺めていたのかもしれない。
ただ、時折、
目に入った風景に感嘆の声をあげた。
目的地に近づくにつれ、
段々と景色が変わっていく。
行ったことのない場所。
触れたことのない空気。
ワクワクしないはずがなかった。
電車を乗り継ぎ、
しばらくすると
目的地に到着した。
一日楽しむために、
やらなければならないことがある。
それは、
携帯の電源を切ること。
夫はお義母さんのふるさとに
一緒に行っていないから、
気まぐれに
連絡をしてくる恐れがある。
もし、そうなれば、
楽しい気持ちも
一気に吹き飛んでしまう。
そんなことはさせない。
後から何を言われるか、
恐怖もあった。
それでも、
子どもとの時間を楽しむために
電源をオフにした。
