2026年5月12日火曜日

子どもが家に入れなくなった理由

突撃訪問の恐怖

同居話が再燃してから、

一時は落ち着いていた義両親の訪問が、

再び頻繁になった。


ほらね。

だから安心できないんだよ。


冷めた目で見る私と、

接触を避けようとする子ども。


前もって連絡があると、

その日はあえて予定を入れる。


お友だちとギリギリまで遊び、

『もう大丈夫かな』

という頃に帰宅した。


厄介なことに、

夫は家の鍵を持っていた。


だから義両親はそれを借りて、

自由に出入りできた。


次第に子どもは、

学校から帰って部屋に入る時にも、

緊張するようになった。


ドアを開けた瞬間、

もし居たらどうしよう。


そんな恐怖を感じるのだと、

仕事から帰った私に、

一生懸命話してくれた。


突撃訪問を避けるのは、

正直とても難しい。


相手は子どもとの時間を切望していて、

事あるごとに

『うちの孫』

と言った。


それはそうなんだけど、

心情的には受け入れられなくて、

毎回、心の中で否定していた。


なぜあんなに嫌だったのか。


後から考えてみて分かった。


その言い方が、

まるで『所有物』のように

感じられたからだ。


子どもは、

意思を持たない人形ではない。


血の通った人間で、

色んな感情を持っている。


それを無視するのは、

夫と同じだと思った。


寛げない我が家

心安らげる場所であるはずの我が家で、

落ち着いて過ごせない。


それが、

どれほどしんどいことか。


子どもは家に着くと、

真っ先にチェーンをかけた。


チェーンをしてしまえば、

絶対に入れないから。


傍から見たら、

異様に映るほどだったと思う。


それくらい警戒し、

帰宅時には外から部屋を観察して、

気配を感じたら入らない。


ドアの前で一度耳を澄まし、

中の様子を確認する。


それでもドアを開ける時には、

いつも息苦しいほど

緊張していたそうだ。


そんなことを繰り返しているうちに、

とうとう一人では

家に入らなくなった。


それで、

どうしたのかというと……。


毎日、

私が仕事帰りに着く頃、

駅に来るようになった。


1週間も経つと、

駅で待つ我が子の姿が

当たり前になり、


居ない日は、

逆に探してしまうほどだった。


帰り道、

子どもは自転車を押しながら歩き、

その隣で、

今日の出来事を話してくれる。


ゆっくり、

ゆっくりと歩いた。


緊張感もあり、

ストレスも多かったけど。


それでも、

確かに幸せな時間だった。

子どもが家に入れなくなった理由

突撃訪問の恐怖 同居話が再燃してから、 一時は落ち着いていた義両親の訪問が、 再び頻繁になった。 ほらね。 だから安心できないんだよ。 冷めた目で見る私と、 接触を避けようとする子ども。 前もって連絡があると、 その日はあえて予定を入れる。 お友だちとギリギリまで遊び、 『もう大...