明日への不安
ようやく夫が帰り、ほっと一息ついた。
このままでは
眠れそうにない。
聞きたくもない人の声を
聞いてしまった。
予想外のことだったので、
とても驚いたし、
何だか嫌な気持ちにもなった。
ドアを閉めた後、
ふと子どもの方を見ると、
ほんの少しだけ
笑顔が浮かんでいた。
何か楽しい夢でも
見ているのかな。
その様子を見るだけで、
心が落ち着いていく。
段々と平常心を取り戻した私は、
ペットボトルのお茶をコップに注ぎ、
それを一気に飲み干して
もう一度横になった。
落ち着いてくると、
自分がとても緊張していたのだと
改めて感じた。
上手く表せないけれど、
体が鉛のように重くなり、
どっと疲れが押し寄せる。
夫と接した後は、
大抵そんな感じだった。
明日、
どうなるかな。
本当に夫は来るのかな。
子どもにしつこくしたら嫌だな。
声をかけられたら嫌だな。
そんなことを
つらつらと思いながら、
眠りについた。
卒業式の朝
卒業式の朝を迎えた。
子どもは
いつも通りだったけれど、
私の方がちょっと緊張。
とうとう
この日を迎えたんだ。
嬉しいような、
ちょっと寂しいような。
不思議な気持ちで、
充実感もあった。
一時はどうなることかと思ったが、
通っていた小学校で
卒業式を迎えられた。
家に戻れたし、
仕事も続けられている。
色んな人や出来事に
助けられた。
それら全てのことに
改めて感謝した。
子どもは少し早く家を出る。
だから、私は
その後にゆっくりと準備。
子どもの姿を見たら、
いっぱい泣いちゃうかな。
ハンカチ2枚
持って行こうかな。
そんなことを考えながら、
準備を終えた。
ただ――
こんな日にも、
夫を警戒してしまう。
「一緒に行こう」
ひょっこりと顔を出して、
そう言われるような気がして、
警戒しながら家を出た。
