2025年12月5日金曜日

夫の良き相談相手だったお洒落女子Sが突然消えた

サバサバ系女子は頼りになる

夫のとりまきの中には何人かの女性がいる。

その中の一人Sは夫の良き相談相手だった。

何があってもとにかく擁護してくれる。

だから、夫もちょっとした相談をよくしていた。

耳の痛いことを言ってくる相手を選ばないところが実にあの人らしい。

私たちが初めて顔を合わせたのは既に夫のモラハラ虐待が酷くなっていた頃だった。

その前から仲間内では姉御肌として慕われていて頼りになる存在だと聞いていたのだけれど。

会った時の印象はそのままだった。

私にも妹のように接してくれた。

最初から非常にフレンドリーで、内輪ネタの会話に入れない時には他の話題に切り替えるなど気遣ってくれて。

この人は他の友人たちとは少し違うのかも、なんて思ったりした。

夫なんて

「コイツ、ノリが悪くてごめんな~」

とまるでその話題に入ってこれない私が悪いみたいな言い方をするんだから。

そういう所も本当に嫌だった。

妻をディスることがカッコいいとでも思っているのだろうか。

少なくとも私は大事にしている人の方がよっぽどカッコいいと思った。

ただ、そこで下手な態度を取って夫の機嫌を損ねるのは避けなければならなかったから。

ニコニコしながらひたすら黙って愛想を振りまいた。

ああいう場面では夫の発言に対して周りの皆が『そうだよなー。気持ちわかるよ』という感じになる。

そんな中、Sだけは、

「今の発言はダメだよ!」

とビシッと指摘してくれるのが救いだった。

それまでサバサバ系女子というのは実際には大抵ネットリしているものだと思っていたのだが・・・。

Sのような人も存在するのだと、認識を改めた。


お洒落で優しかったSが居なくなった

夫のとりまきの中で唯一心を開ける相手だったSは、お洒落大好き女子でもあった。

いつも素敵でキラキラしていて、見ていて眩しかった。

私なんて子どもっぽいし、夫の命令によりスカートの丈まで決められていたから。

つまらない人間に見えているんだろうな、と卑屈に思うこともあった。

でも、一度も否定的なことを言われたことがない。

むしろ『似合ってるよ』と褒めてくれたり『このワンピースにはこういうタイプの靴が合うよ』とアドバイスをくれた。

なんだか本当のお姉ちゃんみたい。

実の姉は居るのだが、また違った方向で頼りになる感じで。

Sと話すのはいつも楽しかった。

夫の仲間との交流が続くのは嫌だけど、でもその間はSとも話せる。

そう思っていたのだが・・・。

Sは突然居なくなった。

実はSには長年付き合っている人が居て、相手は既婚者だった。

サバサバ系のSがそういう恋愛をすることは意外だったが、私がとやかく言うことでもないから黙って聞いていた。

どうやら消えた理由はその相手との駆け落ちらしく、直前に匂わせるような発言もあったようだ。

数か月後、別の町で暮らしていることが分かり一同はホッとした。

ただ、あれほどまでにつるんでいた仲間なのに、実はSのことをほとんど知らなかった。

実家も知らなければ、家の場所も知らない。

駅までは教えてもらっていたから、ざっくりとした場所なら分かるという程度だった。

そう言えば、あんなにみんなの話を聞いて面倒を見てきたSだったけれど自分の話はほとんどしなかった。

もしかしたら、Sが心を開ける相手はそこには居なかったのかもしれない。

ふと、駆け落ちした人がそういう相手なら良いな・・・なんて。

不謹慎だけど、そんなことを考えてしまった。

2025年12月4日木曜日

家出中のため、新学期の書類作成も難しい

住所の問題

家を出た当初はすぐに決着がつくと思っていた。

でも数か月が経過しても解決する気配はなく・・・。

宙ぶらりんのまま、子どもは一つ上の学年になった。

学年が変わる時には色んな書類を提出する。

いつも面倒だなーと思っていたんだけど、直面したのはもっと大きな問題だった。

現住所として提出していた場所と異なる所に住んでいるという、普通では起こらないような問題。

正直に書くのも違う気がして、どうしたら良いのかが分からなくて。

期限が迫った書類を前に私は悶々と考えていた。

悩んだ挙句、結局夫の居座るあの家を住所として記載した。

無いとは思うけど、夫にバレた時のことも想像してしまった。

もしバレたら、間違いなく押しかけてくるだろう。

家に戻ることを了承するまで、しつこくやって来るに違いない。

そんな想像をしたら急に不安になった。

安心できる場所があるって本当にすごいことだ。

それまでの私たちには無かったから。

誰にもSOSを出すことができず、ひっそりと耐えた。

先輩に迷惑をかけるのも嫌だった。

本来なら親戚でもないんだから面倒を見る義理は無い。

それなのに優しい言葉を掛けてくれて居場所を提供してくれた。

夫は私が大切にしている物をことごとく壊すから。

きっと、幸せそうにしているのを見たら壊そうとすると思った。

そして、ショックを受けるのを見て満足そうにするというサイコパス。

文章にするだけでも怖いが、実際にはもっともっと恐ろしい人だ。

そんな人が何故普通の生活を送れているのかというと、上手にその異常性を隠しているからだ。

人当たりの良い人物を演じ、明るく快活。

その偽りの顔に騙されなかった人は、私の知る限りほとんど居ない。

本当の姿を伝えても信じてもらえなかったほどなので、余程上手く演じているのだと思う。


消えない虐待の記憶

色々な悩みを抱えていても、子どもが安心して過ごしている姿を見ると全てが吹き飛んだ。

明らかに夫と居る頃よりも元気になったし、活発に動き回るようになった。

何より笑顔が増えた。

もう些細なことで怒鳴られたり急に叩かれることもないんだ。

夏の暑い日や凍えるような冬の寒い日に外に締め出されることもない。

それがどんなに幸せなことか。

家を出てからの私たちは穏やかな日々の生活に感謝し、幸せをかみしめていた。

相手はあの夫なのだから気を抜いてはいけないと思いつつも、やっぱり先輩の家は快適で安心しきってしまって。

時々連絡が来た時も、早くやり取りを終えて日常に戻りたいという感じだった。

でも、夫が電話口で怒鳴った時にたまたま通りかかった子どもが震えだした時、現実に引き戻された。

直前までご機嫌で本を読んでいたのに、顔色は真っ青で強張っていた。

思わず手をギュッと握ったら強く握り返してきて、目の端には涙が溜まっていた。

やっぱり怖いんだよね。

簡単には忘れられないよね。

電話を切った後に子どもを抱きしめた時、激しい鼓動が服の上からも分かるほどだった。

あの人はなんて罪深いことをしたんだろう。

純粋な子どもの心身に傷をつけて。

それなのに虐待をしたという自覚もない。

そんな人が父親を名乗るなんて本当に許せなかった。

2025年12月3日水曜日

痴漢に遭いやすかった学生時代

通学時に何度も被害に・・・

家から大学への道のりは電車を乗り継いで1時間半くらいだった。

一限がある日は早朝に家を出て、帰りは大抵そのままバイトに向かった。

結構忙しくしていたので電車の中で寝てしまうことも多く、気づいたら降りる駅を過ぎていたなんていうことも。

ある日の帰り道、疲れてぐっすり眠ってしまった時があった。

目が覚めたらかなり時間が経っていて、慌てて駅を確認しようとしたのだが・・・。

振り返ろうと体を動かしたくても何故か上手く動かせない。

『あれっ?何かおかしい!』と感じ、ボーっとしながらも懸命にその違和感の正体を突き止めようとした。

その正体はすぐに分かった。

隣に座って居た男性が、なんと私の袖口をギュッと掴んでいたのだ。

驚きながら何とか手を動かそうとしたが、力が強くてなかなか離してもらえなくて。

周りの人にも全然気づいてもらえないし、どうしよう・・・と思っていたら、大胆にもその人は手を握ってきた。

もう何が何だか分からなくなり、パニックになりながら必死で立ち上がってちょうどドアが開いたのを確認して電車から飛び降りた。

本当は降りる駅では無かったんだけど仕方がない。

チラっと見た感じではビシッとスーツを着た若いサラリーマン風の人。

身なりは本当に普通なものだから余計に混乱した。

この件以外にも痴漢被害にはたびたび遭っていて、朝も多かった。

一限が無い朝、少しのんびり行っていてウトウトしてしまい、起きたら太ももの上に手を置かれていたことも・・・。

驚いたのなんのって。

一瞬事態を把握できず、『えっ?何で?』と考えてしまった。

そんな感じだったから、電車に乗る時は周りにどんな人がいるかを観察するようになった。


狙われた理由

これだけ痴漢に遭いやすいということは何らかの理由があるのだと思う。

でも、私は大人っぽいわけでもなければナイスバディでもない。

ごくごく普通の学生だったし、派手でもなかった。

派手か地味かで言えば地味に近い。

バイトで棚整理をしていた時、知らない学生服の二人組から唐突に、

「大人しい系か・・・」

と言われたこともあり、人目を引くような派手なタイプでないことだけは確かだ。

服装は?と問われれば、露出をしていたわけでもない。

何ならふんわりとした服が多かった。

だから、本当に理由が分からなかった。

思い当たる事があるとすれば、『何かあっても声を上げなそう』と思われていたとか?

それくらいしか考えられなかったのだが・・・。

夫と出会ってああいう被害を受けてから何となく分かった気がした。

きっと『思い通りになる相手』と見られていたのだと思う。

そうでなければ、夫があれほどまでに何でもゴリ押ししてくることへの説明がつかない。

あー、でも夫はサイコパスな人だからそうでなくても虐めてきたかな。

夫だけでなくお義父さんからも

「意外と頑固だな」

と言われていた。

きっと、扱いやすいと思われていたに違いない。

『意外と』という発言には『思ったよりも』という枕詞が隠されている。

もっと素直に言うことを聞きそうだと思ったのに、という感じだと思う。

家を出てからは、そういう自分から脱却するためにできるだけ意見を言うようにしている。

少しずつでも変わっていければ良いな。

2025年12月2日火曜日

共同親権への警戒

虐待被害者はどうしたら良いの

世間で段々と共同親権の話題が上るようになってきた頃。

私は途轍もない不安を抱えていた。

我が家のように相手が虐待やモラハラをしていた場合、一体どうすれば良いのだろうか。

夫のようなタイプは自分に利するようなニュースを決して聞き漏らさない。

だから私が黙っていてもどこからか聞きつけて言ってくるだろうと思っていたら案の定だった。

「親権を争うということ自体が間違ってるのかもな」

なんて達観したような発言をし、

「どちらも平等に親権を持てれば争いも無くなるんだから」

と、共同で親権を持つのが当たり前のような物言いだった。

全てのケースに寄り添った法律を作ることなど不可能だ。

だから、ああいう議論が出るのも納得できる。

ただ・・・実際問題そうなった場合にはとんでもなくリスキーで、心臓が痛くなるくらい不安だった。

虐待のハッキリとした証拠があればまだ良かったのだが。

弱い証拠だけで立ち向かえる相手ではないから、私はこのニュースを常に気にしていた。

たとえ私の言い分が正しくても、そう受け止めてくれる人がどれだけいるか。

結局は話し合いになった時には話術に長けていたり声の大きい方が有利になると思った。

だから、絶対に調停は避けなければならなかった。

間違いなく私に不利になることが分かっているのに、そこに飛び込んでいくほどバカではない。

口の上手い夫は周りを信じ込ませるのがとても上手い。

気づいたら夫のペースになっていることがほとんどで、何度も悔しい思いをした。

過去のことはもう良いけど、親権はそういうわけにはいかない。

子どもを守ることが私に課された最大の使命なのだ。


法改正前に駆け込み離婚したい

法改正される前に何とか離婚を成立させたいと焦った。

夫もそれを見越してわざと先延ばしにしているのではないか。

被害妄想かもしれないけど、そんなことまで考えた。

でも、後から聞いた話では離婚後も共同親権にできるとのこと。

と言うことは、どうやっても逃げられないのね・・・。

この件でもやはり私一人が右往左往していたようだ。

無駄な動きが多いとは、まさにこのこと。

どっしりと構えていればそのうち詳細が明らかになってキリキリ悩むこともなかったのに。

そういう弱さを見透かされていたんだろうなと思う。

その頃、夫は私への不満を爆発させていた。

そして、頻繁に交流している仲間たちの間では『それって誰のこと?!』というくらいに悪女に仕立て上げられていた。

なんだか別方向から攻撃されそう。

そっちの面でも漠然とした不安があった。

なぜか夫の仲間内でも特に女性からの評判が悪かったらしい。

『あの女最低!』という感じだったようなので、女性の敵は女性というのは本当なのかもしれない。

それなのに、何故か親しげに連絡してきて近況を聞き出そうとするという・・・。

とことん嫌っているのに、それを隠して友達のようにふるまい、そして探りを入れてくるって。

はっきり言って怖い。

サイコパスの夫の周りにはサイコパスが集まるのかな。

2025年12月1日月曜日

「子どもの通知表を見せろ」と要求するモラハラ夫

別居しても成績にうるさい

夫は子どもに対して非常に厳しかった。

常に厳しいわけでは無かったが、9対1くらいの割合で辛く当たった。

虐めぬいてギリギリの状態にまで追い込んだ後、ほんの少しの間だけ優しさを見せる。

その瞬間だけを切り取れば、子どもを猫可愛がりしている父親に見えると思う。

でも実際は、執拗に虐めて憂さ晴らしをしている感じだった。

そんな夫も離れてからは『変わったのかな』という部分もあった。

多分私たちが戻ってくるように偽りの優しさを見せていただけなのだが。

それが分かっていても、単純なので嬉しくなったりした。

戻ることはできなくても、離婚後は普通のやり取りができるようになるかもしれない。

そんな期待をし、そのたびに裏切られることの連続で・・・。

別居後3カ月くらいには、とうとう期待することも無くなった。

はっきり言って夫は舐めていた。

私たちが相手なら言いくるめられると考えていたのだろう。

思い通りに行かないことを理解し始めてからやっと現実を知ったみたい。

それでも『自分は父親だ』というスタンスは崩さず、色々な注文をつけてきた。

特に嫌だったのが子どもの成績に関してだ。

あんなに虐待していたんだから子どもを思う気持ちなんてないだろうに、通知表をもらうタイミングでいつも『見せろ』と要求した。

いつもより頑張った所があっても決して褒めることはない。

常に粗探しをしていたから、なるべく見せたくなかった。

でも、強く言われたら従わざるを得ない。

しつこく何度も催促された時、一度だけ

「そんなに成績のことを厳しく言うのなら、もっと自分もお手本になるような振る舞いをしてよ」

と言ったことがある。

普段の私からは想像もできないくらい大胆な発言だが・・・。

実はそんなことを言うつもりは無かった。

頭の中でぼんやりとそんな悪態をついていたのが口から出てしまったというのが本当のところ。

聞いた途端に夫の機嫌は悪くなり、怒鳴られて電話は切られた。

ドキドキしたけど、電話を終えることができたのでホッとした。


子どもの自尊心を傷つけた夫を許せない

夫はしつこい。

自分が少しでも気になったら納得するまで言ってくる。

最悪なことに、子どもの成績は夫のもっとも関心の高いことのようだった。

一緒にいた頃なんて、どんな時でもテストを逐一チェックしていた。

点数を見るだけでなく、字の書き方や解答の仕方まで指摘。

6歳やそこらの子どもがそんな細かいことを言われたって、その通りにできるはずがない。

それでまた同じことをしてしまうんだけど・・・。

それも虐待のきっかけになっていた。

少しでも反論しようものなら物凄い勢いで怒られるから、できれば通知表のことを忘れていて欲しかった。

でも、そういうことは絶対に忘れてはくれなくて、いつも憂鬱な気持ちに。

ああいう人って、ちょっと見た感じでは教育熱心に見えるから厄介なんだよね。

『お子さんのこと大事なんだね~』なんていう勘違いもされていたけど。

本当は夫が満足したいだけ。

優秀な子どもの父親というポジションが欲しいから思い通りにならないとキレる。

子どもにしたら迷惑な話だ。

否定ばかりされた子どもは、自分を卑下する癖がついてしまった。

本当はそんなことなくても、『自分はだめだから』みたいになってしまうのが可哀そうで・・・。

そんな風に変えてしまった夫のことを許すことができない。

2025年11月29日土曜日

家出を知らない親戚から家に贈り物が届き・・・

親戚には言えない別居のこと

毎年同じ時期に親戚から贈り物が届いていた。

私たちには手が届かないような物も送られてきたりして。

子どもと一緒にとても楽しみにしていた。

あの頃はそれくらいしか楽しみが無かったというのもある。

比較的近くに住んでいる親戚だったので、あんな環境でなければ頻繁に会えたはずだ。

でも、夫の顔色をうかがってばかりで会いに行くこともできなかった。

それなのに、毎年変わらず色んなものをくれた。

子どものことも気にかけてくれて『近くに親戚がいると心強いな』などと思ったものである。

家を出てからは、あまりの激動の日々にそんなことすっかり忘れていた。

夫からのメッセージで『もうそんな時期なのか』と気づいた。

そこにはご丁寧に写真まで添えられていた。

うーん、どうしよう。

取りに行くと言っても、顔を合わせたくない。

住所を教えていないから送ってもらうこともできない。

どこか中間地点で待ち合わせて受け取る?

いやいや、夫がそんなことをしてくれるはずがない。

あーでもない、こーでもないと考えているうちに次のメッセージが届いた。

『早く受け取り方法を提示してください』

文面からでも威圧的な雰囲気が伝わるだろうか?

夫は終始そんな感じだったので、早く決めなければと焦ってしまった。

こういう時、夫の機嫌を一番に考えなければならない。

一方的に決めても難癖をつけてくるに決まっている。

だから、『(夫)の都合はどんな感じですか?』とお伺いを立ててみたら、怒りのメッセージが届いた。

『そちらで考えて指定してください。俺が考えるべき事ですか?』

これを読んだ私は震え上がった。

明らかに怒っている・・・。

この反応を見て、もう受け取るのは難しいと感じたので『開けて中身だけ教えてくれれば、あとはそちらで食べてしまって大丈夫です』と返事をした。

中身はいつも食べ物だった。

だから、『食べてしまって大丈夫』と書いたのだが。

夫はそこにも突っかかってきた。

『中を見たわけでもないのに分かるんですか』とか何とか。

それ以上続けても無駄だと思ったので、『では、考えてからまた連絡します』とだけ伝えた。

本当は家を出たことを周りに伝えられれば良かったのだが。

さすがにそれはできなかった。

親や姉以外は同じ場所に住み続けていると思っていたため、この件以外にも様々な問題が生じた。


御礼の電話もできない

頑なに開けて中身を確認することを拒んでいた夫だったが・・・。

数時間後に中身を写した写真を送ってきた。

コロコロと変わる態度に戸惑いつつも、助かったことは事実なのでお礼の言葉を伝えた。

中身は予想通りお菓子で、しかも子どもの大好物だった。

夫もそのことは知っているので、きっと気を利かせてこちらに渡そうとするのでは?と期待した。

でも、次に届いたのは『これ、うちの親も好きなやつだ』というメッセージだった。

これは義両親にあげるという意味だと受け取った。

だから、残念だけどこのお菓子は諦めて最後にもう一度お礼を伝えてやり取りを終えた。

私が弱気なせいで、本当に子どもには申し訳ないことをした。

たかがお菓子かもしれなが、親戚が私たちのために送ってくれたものだ。

子どもが喜ぶだろうと選んでくれたに違いない。

受け取ることはできなかったけど、その気持ちが有難かった。

その後、気持ちを切り替えて親戚にお礼のメールを書いた。

本来なら電話でやり取りすべき所だと思う。

常識的にも電話した方が良いと分かっているのに、それができなかった。

いつの間にか私は周りの人たちと距離を取るようになってしまった。

近くに誰かが居たら頼りたくなってしまうし、弱音を吐きたくなるから。

周りを遠ざけて何でもないフリをした。

でも、心はいつも理解してくれる誰かを求めていた。

2025年11月28日金曜日

夫が子どもにこっそり渡していた手紙

ランドセルから出てきた絵柄のついた封筒

うちの子はしっかりしているようで抜けている所がある。

翌日の準備をしているはずなのに翌々日の物になっていたりとか。

前々から言われていた持ち物をすっかり忘れてしまうこともある。

だから、次の日の準備は私も手伝っていた。

一度子どもが揃えた後にもう一度チェックして問題がないことを確認するんだけど。

ランドセルの中にはもみくちゃになった紙が底の方で圧し潰されていることも・・・。

ある日、その底に敷き詰められるようにして固まった紙を取り出していた。

そうしたら、見たことのない封筒が含まれていることに気づいた。

手に取ってまじまじと見ると可愛い絵柄がついていて、『(子の名前)ちゃんへ』と書かれていた。

その字を見た瞬間、ピンときた。

夫の字だった。

でも、会わないようにしていたのにどうして?

不思議に思って聞いてみると、

「いきなりパパが来て渡されたんだよ」

と教えてくれた。

学校帰り、待ち伏せしていた夫が話しかけてきて、逃げようとしたら手紙を押し付けるように渡されたのだそうだ。

突き返すこともできず、慌ててその場を後にした子供。

その時は逃げることしか考えられなかったようだ。

時々お迎えが遅れてしまうことがあった。

だから、こういう事態を完全に避けるのは難しくていつも悩んでいた。

手紙を渡されるくらいならまだ実害は少ないけど、連れていかれたらと考えると怖くて。

その時はお友達も一緒で、その子がまるで不審人物を見るような目で夫を見ていたそうだ(笑)。

『一人で出てきてはだめだよ』というお約束は守っていたようだ。

で、もらった手紙をどうしたかというと、開けずにランドセルにしまいこんだ。

その上から教科書などを入れたからだんだんともみくちゃになり、あの状態に。

経緯は分かったが、問題はその中身だった。

一体何が書かれているのか・・・。


『寂しい』というワードが目立つ手紙の内容

子どもに手紙を読んだのか聞いてみたら開けてもいないとのこと。

何が書かれているのか怖かったが、内容が気になるので意を決して読んでみることにした。

開くと、まず目についたのが『寂しい』というワードだった。

一度だけでなく何度も繰り返し色んな所に出てきていた。

子どもを心配するとか思いやる内容でもない。

ただひたすら自分の寂しさを訴えているだけ。

一通り読んで、『あの人は子どもに対しても自分の気持ちを押し付けるだけなんだな』と改めて思った。

それにしても大した内容でもないのに長い、長すぎる。

読んでいてだんだん疲れてきたが、最後まで目を通さなければと淡々と読み進めた。

最後まで読んでも本当に薄い内容で『寂しい』とか『会いたい』ばかり。

それなのに、何と便箋で2枚以上も書かれていた。

それを子どもが読むと思っていることにも驚いたが、さらに驚いたのが『お返事ください』と書かれていたことだった。

そこにはご丁寧に住所まで書かれていた。

(注:元々家族で住んでいた部屋)

もちろん子どもが返事を書くはずもなく。

何なら読まれてもいない。

『パパは(子ども)ちゃんのことをいつでも大事に思っています』とも書かれていて、嘘ばっかり。

もう呆れるしかなかった。

子どもはそういう嘘を簡単に見抜く。

散々傷つけられてきたんだから、こんな事を言われても信じられるわけがないのに。

なぜ夫にはそれが分からないのだろうか。

夫の良き相談相手だったお洒落女子Sが突然消えた

サバサバ系女子は頼りになる 夫のとりまきの中には何人かの女性がいる。 その中の一人Sは夫の良き相談相手だった。 何があってもとにかく擁護してくれる。 だから、夫もちょっとした相談をよくしていた。 耳の痛いことを言ってくる相手を選ばないところが実にあの人らしい。 私たちが初めて顔を...